沖縄・本部町で記録的な大雨 1時間77ミリ、9月の観測史上最大
沖縄本島地方は9日、熱帯低気圧の影響で大気の状態が非常に不安定となり、本島北部を中心に大雨が降った。本部町で9月の観測史上最大となる1時間降水量77ミリを記録した。気象庁は伊江村付近で午後5時までの1時間に120ミリの雨が降ったとみられるとして、記録的短時間大雨情報を出した。 停電時の熱中症対策どうする? 「台風銀座」沖縄県民の経験に学ぶ
沖縄気象台によると、本島中南部は11日にかけて、雨雲の発達の程度によっては警報級の大雨となる恐れがある。 伊江村によると午後6時現在、村内から大きな被害は報告されていないものの、フェリーの到着が遅延するなど村民生活や観光客に影響が出た。伊江村の住民は「台風のように風が強く、雨粒も大きくてまるで棒のようだった。前も見えないほどだった」と語った。 伊江村公営企業課の船舶担当によると、午後4時に出港したフェリーが大雨による視界不良で瀬底大橋を目視できず、瀬底島の沖合で一時待機した。雨雲が過ぎ、視界が回復したのを確認して運行を再開したが、予定よりも約1時間遅れ、午後5時半ごろに本部港へ入港した。午後5時に本部港発の予定だった最終便も大幅に遅れた。 本部町では海洋博公園を通る県道114号の数カ所で冠水した。消防や警察が側溝の落ち葉を取り除くなど、対応に追われた。観光客らが雨に打たれながら、歩く姿も多く見られた。
(中村優希、玉寄光太、池田哲平)
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