井上尚弥「また新たな伝説に向かって突き進みます」 全米ボクシング協会表彰式…日本人初の最優秀選手賞を受賞
世界4団体スーパーバンタム級(53・5キロ以下)統一王者の井上尚弥(大橋)が6日(日本時間7日)、米ニューヨークで行われた全米ボクシング記者協会(BWAA)による夕食会に出席した。会の中で2023年の最優秀選手賞(シューガー・レイ・ロビンソン賞)の授与式が行われ、英語と日本語でスピーチした。「グッド・イブニング」から始まり、最後は「サンキューベリーマッチ」で締めた。 【写真】夕食会でスピーチする井上尚弥 まず英語で「こんばんは。今夜、この授賞式に出席することができて光栄です。ありがとうございます。英語が上手に話せないので、ここからは日本語でお話しすることをお許しください」とスピーチ。日本語では「きょう、この場に立たせていただくにあたり、BWAAのサントリキート会長はじめ、投票していただいたBWAAの会員のみなさん、トップランクのボブ・アラムCEO、帝拳プロモーションの本田会長、大橋プロモーションの大橋会長に改めて感謝申し上げます」とまず、関係者に感謝の言葉を述べた。 続けて、評価された昨年7月のスティーブン・フルトン(米国)戦、史上最速で2階級4団体統一を果たした同12月のマーロン・タパレス(フィリピン)戦に言及。「2023年は自分にとって最も大きなチャレンジの年でした。スーパーバンタム級に上げ、いきなり2団体統一チャンピオンのスティーブン・フルトン(米国)とのタイトルマッチ。そして、12月の2団体統一王者であるマーロン・タパレス(フィリピン)。どちらも簡単な試合ではなかったですが、無事に勝つことができました。そうした結果を今回、みなさんに評価していただきうれしく思います」と喜びを口にした。 最後に「この先の自分のキャリアも楽しみにしていて下さい。きょうはありがとうございました」と今後も挑戦し続けていく姿勢を改めて表明し、再び感謝の言葉を述べた。 1938年から表彰が始まった同賞を日本人が受賞するのは初。1938年、ヘビー級の伝説的王者ジャック・デンプシーから始まり、ジョー・ルイス、ロッキー・マルシアノ、ムハマド・アリ、マイク・タイソン(以上米国)、マニー・パッキャオ(フィリピン)ら偉大な受賞者たちの中に日本人として初めて名を連ねた。 この日はBWAAの年間最優秀賞の盾だけでなく、最も権威ある米老舗専門メディア「ザ・リング」の年間最優秀賞とスーパーバンタム級の2つのベルトも受け取った。ほかにも米興行大手のトップランク、3大ネットワークのCBS、スポーツ専門局ESPN、専門メディアのボクシング・ニュース、ボクシング・シーンに世界ボクシング評議会(WBC)で23年の年間最優秀選手に選出され、海外8冠を達成した。 同席した大橋ジムの大橋秀行会長は「ホテルで高校生、中学生くらいの少年多数に撮影を求められ、また表彰会場では入口に多数のファンが待ち構えていました。会場入りするとファンが殺到して大変な人気でした!このアメリカ・ニューヨークでこの景色は感慨深い出来事でした。本当にありがとうございます。感謝感謝感謝の気持ちで一杯です。また新たな伝説に向かって突き進みます。これからも応援宜しくお願いします」とコメントした。
報知新聞社