セガが仕掛ける「ぷよぷよ」を世界で戦えるゲームにする方法…アップルと連携、「ソニック」で成功事例
日本の大手ゲーム会社が、自社のゲームIP(知的財産)の認知拡大をゲームのサブスクによって拡大するという事例が出始めている。 【全画像をみる】セガが仕掛ける「ぷよぷよ」を世界で戦えるゲームにする方法…アップルと連携、「ソニック」で成功事例 しかも、その舞台となっているのは、巨額が動く据置ゲーム市場ではなく、アップルのゲームサブスク「Apple Arcade」だ。 ゲーム大手セガサミーは、同社の人気IP「ソニック」での成功事例をもとに、同様の認知拡大を「ぷよぷよ」でも再現しようとしている。国内IPを世界で戦えるIPに「育成」した最新事例とIP戦略を取材した。
日本に強い「ぷよぷよ」を海外へ
「ぷよぷよ」は、上から落ちてくるゼリーのような「ぷよ」を、4つ以上色を合わせてくっ付ければ消える、という歴史の長いパズルゲームだ。 Apple Arcadeの完全新作「ぷよぷよパズルポップ」は、配信開始から2週間が経過しようとしているが、いまだ日本では人気ランキング上位を維持している。評価も「4.7」と非常に高い(4月22日現在)。 長い間、国内で親しまれてきた一方で、大きなジレンマも抱えていた。 セガで「ぷよぷよ」シリーズのシリーズ総合プロデューサーを務める細山田水紀氏は次のように語る。 「『ぷよぷよ』は、日本では非常に高く認知されたIPです。ただ、海外ではそうではない」(細山田氏) セガが所属するセガサミーグループの決算を見ると、すでにセガサミーのゲーム売り上げについては、海外比率が65%を超えている。 売り上げを拡大しつつゲームIPの定着を図るには、いかに海外比率を高めるかが重要な戦略となってくる。 そのことは、セガにとって大きなIPである「ぷよぷよ」も例外ではない。 今回は新作展開に合わせ、海外では「PuyoPuyo」というゲーム名に加え、「Puzzle Pop」というサブブランドを後ろにつけた。 「『ぷよぷよ』でゲーム内容が想起できない海外でもイメージを伝えるため、社内でかなり議論した結果」(細山田氏)だ。