週刊誌などで見る「真剣交際」と「交際」その違いとは?
最近スポーツ紙や週刊誌の芸能記事でやたらと目にするのが“真剣交際”なるフレーズだ。今年になってからのケースでいえば、ジャニーズ事務所の人気グループ「Kis-My-Ft2」の藤ヶ谷太輔と女優・瀧本美織、タレント・国生さゆりとお笑いコンビ「メッセンジャー」の黒田有などの「真剣交際」が報じられた。
古くから使われてきた「熱愛」、「交際」、「○○愛」といったフレーズ
芸能界の男女の仲を表現するフレーズとしては、古くから「熱愛」、「交際」、「○○愛(お泊り愛、同棲愛、車中愛etc)」といった表現がよく使われていたが、週刊誌のデスクはこう語る。 「大きな差はないと言えば無いんですが、我々みたいな週刊誌が芸能人のデートの様子をキャッチして第一報を伝える時は昔から概ね『熱愛』というフレーズを使うケースが多いですね。デート現場の写真などが撮れた場合は『○○愛』という表現を使って、より具体的にインパクトのある見出しをつけることもあります。ただ、このあたりは曖昧なところもあって、本来なら『交際』というフレーズを使う場合は対象となる男女が1度のデートではなく、継続的あるいは複数回にわたって逢瀬を重ねているのが前提となるわけですが、最近ではあえて1回のデートをキャッチしただけでも『交際』と伝える場合もあります」 端的に言えば、マスコミサイドからしてみると「熱愛」も「○○愛」も「交際」も明確な使い分けはしておらず、記事のインパクトや見出しにした際の語呂の良さなどを加味して決めているケースがほとんどのようだ。 一方で、タレントをマネージメントする立場の芸能プロダクションのマネジャーはこう語る。
正否を問わず独り歩きする“交際”報道
「デート情報をもとにした『熱愛』という表現なら、キスしていたり、手を繋いで2人きりで歩いていたりと、決定的な写真さえ押さえられていなければ『友達の一人です』とか、『他にも人がいました』とか、いくらでも言い訳ができますからね。実際、そういったごまかし方をしたこともあります(笑) ただ、こちらがそうした“対応策”を講じたこともあってか、『熱愛』ではトーンが弱いということで、一時期やたらとマスコミサイドが『交際』というフレーズを使うようになって。最近はインターネットの普及もあり、情報が独り歩きすることも多いですからね。例えばネットの検索エンジンなどでうちのタレントの名前を検索すると、交際報道があった相手のタレントさんの名前が表示されたり、数年後には交際自体が既成事実のように記されていたりして、本当にやっかいな時代になったなと思いますよ」 もちろん、「交際」報道の中にはきちんと取材し、裏取りをしたうえで記事化しているものもあるが、中には単なるウワサ話をもとにトバし気味に「交際」と報じている記事もある。一時期隆盛を極めた「まとめサイト」などでは、確証の高い情報と精度の低い情報とが十把一からげに“まとめ”られてしまっているケースもあり、波紋を広げているようだ。 こうした一部マスコミによる「交際」報道の“安売り”やその弊害が表面化する中、新たに誕生したのが「真剣交際」という造語だ。