水泳、ハンドボール…全国大会が“消える” 中学スポーツ界の分岐点に「代替大会うまく担保を」=静岡【現場から、】
中体連の判断に一定の評価を示すのは、学生スポーツや体育学などを専門とする静岡産業大学の大島建講師です。 大島講師は、中学校の部活動について、競技経験のない教員が指導に当たるケースや、教員の意欲の違いによる指導格差などが大きな課題と指摘し、今回の判断は、中学スポーツが部活動から地域のクラブなどに変わる分岐点になるのではないかと話します。 <静岡産業大学スポーツ科学部 大島建講師> 「代替の大会をうまく担保しながら、何かこう、部活動から地域スポーツクラブに移行していくっていう方向で対策を練ればいいかなっていう風には感じています」 一方で、自身も全中を目指し、高校時代には全国大会を経験した静岡東中ハンドボール部の青木先生は寂しさが残ると言います。 <静岡東中ハンドボール部 青木大輔監督> 「自分は今のハンドボール部を見させてもらっている状況であれば、負担と、子どもたちの経験値とが天秤にとれていると思う部分もある。判断を凄く理解できますし、一方で子どもたちが目指した場所ということも理解できるので、誰かが判断しなければいけなかったって言うのは理解ができます」 Q.ただ複雑な思い? 「そうですね」 <掛川支局 伊豆川記者> 対象の9競技のうち、これまでに水泳や体操など少なくとも6競技は、連盟や協会が代わりとなる大会を開きたいとしています。私は中学時代、全中の競技ではないラグビー部に所属していました。全中ではないものの仲間とともに競技団体が主催する「全国大会」を目指した経験は、かけがえのないものだったと感じています。中学生の「夢の舞台」がどのような形であれ、奪わないような制度改革がいま、求められています。
静岡放送