ハワイアン航空、787-9初受領 4月就航
ハワイアン航空(HAL/HA)が4月に就航させるボーイング787-9型機の初号機(登録記号N781HA)がホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港へ到着した。現地時間4月15日のホノルル発サンフランシスコ行きHA12便が初便となる見通し。 【写真】ホノルルに到着したハワイアン航空の787-9とビジネスクラス 座席数は2クラス300席で、ビジネス34席、エコノミー266席。エコノミーのうち79席は足もとの広い「エクストラコンフォート」となる。機内は朝日や夕陽をイメージした照明や、天然の木目をあしらったウォールパネルを導入。風や波をイメージした曲線的デザインで、ハワイの自然を表現する。また、シート生地などのデザインには、ハワイに自生する植物をイメージした柄を採用した。 ビジネスクラス(プレミアムキャビン)は、ハワイ語で「星の輪」を意味する「レイホク」から「レイホクスイート」と命名。1-2-1配列で、全座席が通路に面する。各座席にスライド式のドアで個室空間となるほか、中央席の間には仕切りを設け、同行者がいる場合に下げて利用できるようにした。フルフラットシートで、18インチの個人モニターと電源、ワイヤレス充電も備える。 レイホクスイートはハワイアン航空と米アディエント・エアロスペースが開発し、同社と提携した初の航空会社となった。アディエント・エアロスペースは自動車用のシートを手掛けるアディエントとボーイングの合弁会社で、2018年に創業した。 エコノミークラス(メインキャビン)は3-3-3配列。12インチのモニターのほか、Type-AとType-Cの充電用USB端子を装備する。79席用意する「エクストラコンフォート」は電源コンセントも備える。シートはコリンズ・エアロスペースの「アスパイヤシート」を採用する。 ハワイアンは、787-9を2018年7月19日に10機確定発注したと発表。日本路線などに投入しているエアバスA330-200型機(3クラス278席:ビジネス18席、プレミアムエコノミー68席、エコノミー192席)の後継機となる。当初はA330-200と同サイズで、新型エンジンを採用した発展型A330-800(A330neo)を導入する計画だったがキャンセルし、787-9を選定した。 787-9の初号機は当初2023年11月に受領予定だったが延期となり、2月23日にホノルルへ到着。愛称はポリネシア航海協会の協力を得て選ばれ、牡牛座のアルデバランを意味する「カプアヒ」と命名された。 3月には2号機(N780HA)が引き渡される予定で、5月15日からホノルル-ロサンゼルス線、16日からホノルル-フェニックス線に投入する見込み。
Tadayuki YOSHIKAWA