FRBの先行きの利下げペースは顕著に鈍化へ:年明け以降の日銀の利上げを後押し:トランプ次期政権の経済政策の影響は不確実
FRBの利下げペース鈍化は日銀の年明け以降の利上げを後押しか
日本銀行は12月19日の金融政策決定会合で、政策金利を据え置く可能性が高まっている。他方で、2025年1月には追加利上げに踏み切ることが現時点では予想される。 FRBが利下げに動く中で日本銀行が利上げに動くことは、為替市場や国際資金フローに予期せぬ影響を生む可能性があり、日本銀行の利上げの制約要因の一つとなっていると考えられる。19日の金融政策決定会合でも、FRBの利下げが実施された直後の利上げを避けたいと日本銀行が考えることが、利上げ先送りの理由の一つであることも考えられる。 他方、FRBが利下げのペースを今後顕著に鈍化させ、1月あるいは当面の利下げを見送るのであれば、それは日本銀行の年明け以降の追加利上げを後押しすることになるだろう。 木内登英(野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト) --- この記事は、NRIウェブサイトの【木内登英のGlobal Economy & Policy Insight】(https://www.nri.com/jp/knowledge/blog)に掲載されたものです。
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