ブロードコム株が一時10%急伸、AIチップ需要の急増を予想
(ブルームバーグ): 米アップルなど大手ハイテク企業に半導体を供給するブロードコムは12日、人工知能(AI)チップの需要急増見通しを示し、株価が米株式市場時間外取引で急伸した。
ブロードコムは決算発表後の電話会見で、AI製品の売上高が2024年11月-25年1月(第1四半期)に65%増加し、同社の半導体製品全体の伸び率(約10%)をはるかに上回る見通しを示した。データセンター事業者向けに設計したAI部品の対応可能市場は、27年度までに900億ドル(約13兆7000億円)に達すると予測した。
エヌビディアと同様、ブロードコムもAI投資ブームの主な受益者となる態勢を整えている。ホック・タン最高経営責任者(CEO)は電話会見で、大規模なデータセンターを運営する大手ハイパースケーラー2社を新たに顧客として獲得したことを明らかにした。
発表を受け、株価は時間外取引で上げ幅を拡大し、約10%上昇した。通常取引終値では年初来で62%値上がりしていた。
投資家はAIブームが売り上げ急増につながると見て、今年に入りブロードコム株に殺到している。同社は、AI市場からの売上高が年間100億ドルを超え、他事業を上回る水準を予想していた。その数字は前会計年度に最終的に122億ドルに達した。
AI関連の売上高は、AIプロセッサーとネットワーク部品の需要に後押しされ、通期で220%増加したとタン氏は説明した。一方、AIチップ以外の製品の需要は11月-1月期に減少する見通し。同四半期の総売上高は市場予想と同水準の146億ドルを見込む。
12日の同社発表によると、8-10月(第4四半期)利益は一部項目を除いたベースで1株当たり1.42ドル。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は1.39ドルだった。売上高は141億ドル近くに増加。予想は141億ドルだった。
原題:Broadcom Shares Jump After Chipmaker Predicts Surge of AI Sales (抜粋)
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Ian King