スーパーで買った食用のイモ、余っていたから植えちゃった。ジャガイモ栽培NG集
「このくらい、いいよね?」「こうしたほうが、よくない?」という手抜きや自己判断が、大きな失敗につながることも。『やさいの時間』2024年2・3月号のジャガイモ特集では、恵泉女学園大学副学長の藤田 智さんに、ジャガイモ栽培の、やってはいけないNG例を教えていただきました。ここではその中から2つを紹介します。 みんなのジャガイモ栽培の写真
【NG!】スーパーで買った食用のイモ、余っていたから植えちゃった。
なんてこと! ウイルス病で、収穫量が半分以下になるかもしれません。 食用として売られているイモは、じつはウイルス病に感染している場合があります。食べる分にはまったく問題なく、見た目でもわかりませんが、栽培に利用するとウイルス病が発生する原因になるのです。 ジャガイモがウイルス病に感染すると、茎や葉が黄色くなって育たなくなったり、小さなイモしかできなかったり、途中で枯れて収穫できなくなったりします。発症後も栽培を続けると、トマトなどほかのナス科野菜にも感染します。 タネイモ用として売られているイモは、タネイモ栽培の専門農家が育てた無病のイモです。リスク回避のためにも、必ずタネイモ用のイモから栽培を始めてください。
【NG!】適期は過ぎたけど、発芽適温になるのを待って植えたよ。
栽培カレンダーを守って育てましょう。栽培適期には、ちゃんと意味があります。 ジャガイモは、発芽適温に届く少し前に植えて、土の中でじっくり芽を育てると、その後の育ちがよくなります。気温が上がるのを待っていると、雑菌の活動が活発になり、タネイモが腐りやすくなるので注意。また、収穫まで3か月かかるので、スタートが遅れると収穫期が梅雨どきになって、収穫後にイモが腐る可能性が高くなりますよ。 ●『やさいの時間』2024年2・3月号 ジャガイモ特集「ジャガイモ栽培NG集」より