厚生年金「月15万円」は少ない方なの?手取りをシミュレーション「税金&社会保険料」はどれくらい引かれる?
厚生年金「月15万円」もらう人の平均年収はいくらか
会社員や公務員として働いた経験のある厚生年金受給者の約半分が月15万円以上の年金を受け取っていることを確認しました。 では、月15万円の年金をもらうには現役時代にどれくらいの平均年収があればいいのでしょうか。以下の条件の人で、現役時代の平均年収別に年金受給額をシミュレーションしてみましょう。 ・1975年生まれ ・23~64歳まで会社員として勤務 ・65歳から年金受取を開始 シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●平均年収ごとの目安年金受給額(額面) 平均年収 年金受給額の目安(額面) ・200万円 月10万5000円 ・300万円 月12万5000円 ・400万円 月14万円 ・500万円 月16万円 ・600万円 月18万円 ・700万円 月19万2000円 ・800万円 月21万1000円 ・900万円 月23万3000円 現役時代の平均年収が500万円以上あれば、年金を月15万円以上もらえます。 また、現役時代の平均年収が300万円の人の年金受給額は月12万5000円、平均年収900万円の人の年金受給額は月23万3000円です。その差は月10万円以上にもなります。 現役時代の平均年収が、老後の生活に大きな影響を与えることがわかるでしょう。
厚生年金「月15万円」の手取りはいくらか
年金は、給与と同様に税金と社会保険料が天引きされます。 では、月15万円の年金からはどれくらい社会保険料と税金が天引きされるのでしょうか。以下の条件でシミュレーションしてみましょう。 ・東京都練馬区在住の独身70歳 ・65歳から年金受給を開始していて、収入は年金のみ。 ・基礎控除と社会保険料控除のみを適用(生命保険料控除や地震保険控除などはなし) シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●年金月15万円(年180万円)にかかる税金と社会保険料 ・額面 年180万円 ・所得税 年4000円(180万円ー110万円(公的年金所得控除)ー48万円(基礎控除)ー約15万円(社会保険料控除))×5.105%(所得税率) ・住民税 年1万5000円(180万円ー110万円(公的年金所得控除)ー43万円(基礎控除)ー約15万円(社会保険料控除))×10%(住民税率)ー2500円(調整控除額)+5000円(均等割額) ・国民健康保険料 年6万4000円 ・介護保険料 年8万6000円 ・手取り 年163万2000円(月13万6000円)180万円ー4000円(所得税)ー1万5000円(住民税)ー6万4000円(国民健康保険料)ー8万6000円(介護保険料) *各数値計算時の端数処理の関係で計算結果が一部一致していません 税金と社会保険料の合計は月1万4000円で、手取りは月13万6000円となります。 老後の家計を考える際には、額面ではなく手取りでシミュレーションしましょう。