「ホークスファンは世界一」 引退のソフトバンク和田毅、一問一答
今季限りでの現役引退を表明したプロ野球・福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手(43)が5日、みずほペイペイドームで記者会見した。22年間のプロ野球生活について「やり残したことはない」とすっきりした表情だった。一問一答は次の通り。 【写真】「育成選手はプロ野球選手じゃない」 和田毅はなぜ苦言を呈したのか ――引退を決めた時期と理由は。 「ある程度固まってきたのは今年の7月ぐらい。5年前ぐらいから肩の痛みと戦いながら投げていた。ホークスで選手としての役割というのはだんだん終わりを迎えているのかなと感じ、選手ではない立場で、ホークス、そして野球界に貢献したいと感じた」 ――最後まで引退を明かさなかった理由は。 「引退試合とか引退報告をして、和田のために日本一になろうといった空気だけは絶対したくなかった。優勝したのは、まぎれもなくチーム全員の力。球団の方から引退試合の話はあったが、固辞させていただいた」 ――22年のプロ生活を振り返って。 「悔いの無い、やり残したことない野球人生だと思っています」 ――印象に残っている出来事は。 「(2003年の)1年目に日本一を経験し、先発完投で胴上げしてもらった。今考えたらルーキーで胴上げ投手ってありえないなって思います」 ――43歳まで現役を続けられた理由は。 「たくさんの方に出会ったことが、今の自分を作り上げたと思っています。本当に感謝しかないですね」 ――ホークスファンに対する思いは。 「日本一、世界一のファンだと思う。2018年にけがで1年半も投げられなかったが、19年にマウンドに上がった時にすごい拍手をいただいた。これだけのファンの方が待ってくれてたんだなと、すごくうれしかった。あの拍手は忘れません」 ――今後、指導者としてユニホームを着る可能性は。 「今の自分では勉強不足ですし、すぐなれるとは思っていません。いつかしっかり勉強して、オファーをいただければ、それに似合うしっかりとした人物になって戻ってこられたらなとは思います」 ――早稲田大学で過ごした4年間はどんな時間でしたか。 「自分がプロに入るのに、1番のターニングポイントになった4年間だったと思う」 ――7月に家族に話した。反応は。 「5年前から引退について言っていたし、娘にもそれとなく伝えてはいたので。よく5年間も頑張ったねと。おつかれさん、そんな感じです。娘は最初はびっくりしていましたけど」 ――松坂世代で最後の現役選手。松坂さんへの思いは。 「常に僕らの太陽、トップだった。本人に連絡したら、自分が辞めることをすごく悲しんでくれてはいた。全員が引退になったので、なんかやろうよって話はしました」(鷹見正之)
朝日新聞社