いつの時代も女児を虜にする『セボンスター』、低迷期を救ったのは“かつての女児”?
カバヤ食品の女児向け玩具菓子『セボンスター』が、発売開始から45周年を迎えた。チョコレートと共に封入されているキラキラ可愛いペンダントは、多くの女児にとって"初めて付けるアクセサリー"として愛されており、近年は大人の女性にもファンやコレクターが多い。移り変わりの激しい食玩市場で、セボンスターが揺るぎない地位を確立しているのはなぜか? さらに45周年を記念してついに登場する、本物の宝石をあしらったジュエリー『大人のセボンスター』についても聞いた。 【写真】えっ、この人が!? “ゆめかわいい”セボンスターを作っている「おじさん社員」
■“ゆめかわいい”デザインを作っているのは…おじさん社員?
"お菓子売り場の宝石"として、長年にわたって愛され続けるカバヤ食品の女児向け玩具菓子『セボンスター』。縦長の特徴的な六角形の箱の中には、オリジナルのペンダントとチョコレートが入っており、そのキラキラ可愛いデザインは女児にとどまらず、"ゆめかわいい”ものが好きな大人の女性にもファン多い。 女児向けだけに、女性やママ社員がデザインを担当しているのかと思いきや、「おじさんです(笑)」と話をしてくれたのは、カバヤ食品の玩具菓子事業を統括する清水隆秀さん。 「もちろんセボンスターには女性も携わっていますが、むしろ女性の流行に詳しすぎない人間がいることで、セボンスター=普遍的な可愛さといった世界観が守られているのかなとも思います」(清水さん/以下同) セボンスターの発売開始は1979年。それ以前よりカバヤ食品では、現在の食玩(玩具が主役)の原点として知られる、男児向け玩具菓子『ビッグワンガム』を展開していた。しかし、実は同社が手がける玩具菓子は、女児向けのほうが先だったという。 「1975年から弊社で発売した『チコちゃんガム』が、市場で初めての女児向け玩具菓子とされています。当時のお菓子売り場には、オマケつき菓子も並んでいましたが、男の子向けがほとんどで、女の子に喜ばれるものがなかったのが開発の経緯でした」 チコちゃんガムには、ミニチュアのおしゃれ用具や日用品などが封入。昭和ブームもあって現在もコレクターは多い。さらに「おしゃれ心の芽生え始めた女の子たちに、もっと喜ばれるものを」と試行錯誤を重ね、開発されたのがセボンスターだった。