新NISAで投資デビュー! なぜ、安定運用が投資初心者には向いているといえるのか?
2024年から、新しいNISA(少額投資非課税制度)がスタートしました。これまでのNISAよりも大幅に制度が改善され、この機に投資を始めようと関心を寄せている方も多いのではないでしょうか。 資産運用では、「株価指数などに連動するインデックスファンドに投資すると、個別株に投資するよりも安定的に運用することができる」といわれます。本記事では、この意味について簡単に説明していきたいと思います。
インデックスファンド(指数連動型投資信託)とは
インデックスは指数という意味ですが、株価指数の場合、代表的なものには日経平均株価指数やTOPIX(東証株価指数)、S&P500などがあります。 インデックスは指数であるため、いくつもの個別株の平均的な動きを示します。例えば、日経平均株価指数では225銘柄が採用されていますが、これらの銘柄に適用される構成比率に応じて株価がならされ、指数化されています。 こうした株価指数と連動するように設計されているのがインデックスファンド(指数連動型投資信託)で、日経平均株価連動型投資信託、TOPIX連動型投資信託、S&P500連動型投資信託などとよばれます。
インデックスと個別株の値動きの違い
それでは、インデックスファンドと個別株の値動きがどのように異なっているのか、実際のチャートで見てみましょう。 図表1のチャートでは、米国を代表する株価指数のS&P500(黒)と米マイクロソフト社の株価(オレンジ)について、基準日(コロナショック後の底値付近)を100として表示しています。
<図表1> 出典:TradingView Inc. 「TradingView」 ※解説を目的に使用しています。 S&P500は、主要な米国株500銘柄の平均値と考えてみてください。 平均値であるS&P500に対して、マイクロソフトの株価は似たような値動き(上下運動)を示しており、おおむねS&P500よりも高い位置にあることが分かります。 これは、マイクロソフトの株価が米国株の平均値であるS&P500よりもパフォーマンスが高いことを意味しています。つまり、マイクロソフトに個別に投資したほうが、500社の米国株を買うよりも運用成績が良かったということです。 ただし、タイミングによってはマイクロソフトの株価よりもS&P500のほうが高い時期もあります。 その場合はマイクロソフトよりもS&P500のほうのパフォーマンスが良かったといえ、個別株を買うよりも指数で運用したほうが利益を出せたということになります。 このようにインデックスで運用するか、個別株で運用するかは、その時々の状況によって異なります。考え方としては、両者にどのような関係性があるのか見極めることです。 例えば、ある個別株の値動きが、特定の指数の値動きよりも高い位置にあることが多いなら、個別株に投資したほうがいいといえますし、逆に個別株の値動きが指数よりも低い位置にあることが多い場合、インデックス投資をしたほうがいいと考えることができます。