巨人・阿部慎之助 13年ぶりの日本一奪回へ/指揮官が見据える2025
シーズンの幕切れでチームを覆ったのは悔しさだった。阿部慎之助監督は、2024年は就任1年目にして77勝59敗7分けの貯金18でチームを4年ぶりのリーグ優勝に導いた。だが、クライマックスシリーズ・ファイナルステージではリーグ3位のDeNAの前に敗退。「勝たせてあげられなかった。申し訳ない」と25年の逆襲を誓う。 【選手データ】阿部慎之助 プロフィール・通算成績 24年は球界全体に“投高打低”が広がったこともあるが、巨人は本塁打数が23年の164本から半分以下の81本に、チーム防御率は3.39から2.49に激変した。特にリリーフ防御率はリーグワーストの3.81から同トップの2.27に改善。“守り勝つ野球”でチームを再建した。それだけに強化ポイントには「明確。打てなかった。何とか打撃陣を(強化したい)」と攻撃力アップを掲げる。 FA宣言した阪神・大山悠輔の獲得は逃したものの、一塁と外野を守る左のスラッガー、T.キャベッジを獲得した。さらに、阿部監督が現役時代からコーチと選手として厚い信頼関係を築いていた橋上秀樹氏を作戦戦略コーチとして招聘。楽天時代に名将・野村克也監督の下でヘッドコーチとしてID野球を学んだ頭脳派の加入も攻撃面に追い風を吹かせる。 「基本はバッテリー、守り。それは変わらない」と指揮官。中日の剛腕クローザーであるR.マルティネスを迎え入れ、ソフトバンクの正捕手だった甲斐拓也をFAで獲得。さらに厚みが増した戦力で、リーグ連覇と13年ぶりの日本一奪回を目指す。 写真=BBM
週刊ベースボール