「部品・製造業にも影響」…世界の自動車業界で構造調整ドミノ、韓国も構造改編への備え必要(1)
欧米の自動車業界での高レベルの構造調整の余波が自動車部品メーカーなど製造業全般に拡散している。自動車市場の不況に電動化、自動車メーカーの構造調整などがかみ合わさり自動車製造バリューチェーン全般が揺らいでいるのだ。 オートモーティブニュースやロイター通信など外信によると、米ゼネラルモーターズ(GM)は全世界の従業員のうち約1000人を削減することにした。削減対象のうち半数はグローバル技術センターの所属で、エンジニアリング、マーケティング、デザインなど他の職群も含まれた。GMは8月にもソフトウエアとサービス組織で約1000人を削減している。 多国籍自動車メーカーのステランティスも米オハイオ州のジープ生産ラインの交代勤務を廃止して1100人を整理し、デトロイトの部品工場で400人を追加削減すると明らかにした。ステランティスは8月にもミシガン州の工場などで2450人を削減する計画を明らかにしている。 ドイツのフォルクスワーゲンはドイツ国内10カ所余りの工場のうち少なくとも3カ所以上を閉鎖する方針を明らかにした。ドイツメディアは全12万人の従業員のうち約3万人が職を失うことになると予想した。これに加えアウディでも数千人の削減計画を立てている。 ◇「ドイツの自動車雇用、2035年までに14万件減少」 自動車業界の高強度構造調整はバリューチェーン下位にいる部品業者にも影響を及ぼしている。ドイツ自動車産業協会の集計によると、構造調整が最初に始まったドイツの場合、2019年から昨年まで約4万6000件の雇用が消え、2035年までにさらに14万件減少する見通しだ。 部品市場世界1位のボッシュは今年初めに2500人の雇用削減計画を明らかにし、追加削減の可能性も示唆した。ボッシュは売り上げの半分以上が車両部品部門から出る。変速機生産業者であるZFフリードリヒスハーフェンはドイツ国内の従業員5万4000人のうち約4分の1に当たる1万4000人を2028年までに削減することにし、コンチネンタルも7150人を減らして生産施設の一部を閉鎖する。シェフラーも4700人を減員すると明らかにした。 ◇電動化拒否…中国の電気自動車疾走防げず コーナーに追い詰められたこれら企業をめぐり、変化を拒否した結果という分析が出ている。欧米政府は炭素中立を未来の収益源として『グリーン障壁』を立ててエンジン車をエコカーに転換して産業の主導権を守ろうとしたが、自動車業界は既に優位にあったエンジン車のため市場守成中心の戦略で変化に備えられなかった。電動化転換時に自動車部品の数が大幅に減り既存の雇用構造に変化が避けられないが、労組の反発を懸念して消極的だったということだ。