UBS最高経営責任者、報酬24.4億円-「金融界で最も過酷な仕事」で
(ブルームバーグ): スイスの銀行、UBSグループのセルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)の昨年の報酬、1440万スイス・フラン(約24億4000万円)は、クレディ・スイスを統合するためのこれまでの仕事における成功に基づいて正当化されると、コルム・ケレハー会長が述べた。
ケレハー氏は24日にスイスのバーゼルで開催されたUBSの年次株主総会で、「取締役会は、UBSの歴史において決定的な年となった昨年のエルモッティ氏の優れたパフォーマンスを評価した」と説明。エルモッティ氏は「間違いなく、世界の金融サービス業界で最も過酷な仕事をしている」と付け加えた。
ウォール街の水準には遠く及ばないものの2023年の9カ月間の働きに対するエルモッティ氏の報酬は、欧州の銀行のCEOとしては最高。スイスのケラーズッター財務相は、この報酬は 「普通の市民の想像を超えている」とコメントした。
ケレハー氏は「取締役会と私はUBSを成功させるためにあらゆることを行う責任があり、これにはCEO職を含めた長期的な競争力の確保も含まれる」と高報酬を擁護した。
同行の報酬案は株主から直ちに批判を浴びた。議決権行使助言団体エートス・ファウンデーションのビンセント・カウフマンCEOは、UBSの報酬方針は株主にとって最善の利益にならないと述べ、株主のフリッツ・ペーター氏は、同行の方針は「全く理解できない」と語った。
原題:UBS CEO Ermotti Deserves His $16 Million Pay, Kelleher Says(抜粋)
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Myriam Balezou