2戦連続黒星の巨人・西舘勇陽に「最初の壁」…宮本和知氏「怖さを感じ始めている」
◆JERA セ・リーグ 巨人3―4ヤクルト(30日・東京ドーム) 西舘はプロで最初の壁に当たっているね。前回登板のDeNA戦で初失点、初黒星を喫して、どこか今までと違う心境になっている。これまで怖いもの知らずでやってきた面があったけど、怖さを感じ始めているよね。 先頭の代打・西川に3ボール1ストライクになって、150キロを右前に運ばれた。これがアマチュアとプロの違い。学生の頃は150キロを投げれば打たれなかったと思うけど、プロは甘く入れば打たれる。怖さを知ると、慎重になる。だからといって、ボールを置きにいくとリズムが崩れ、思ったところに制球できなくなるんだ。 1死一、二塁でオスナを見逃し三振に仕留めた球も逆球。相手が内角に抜けたスライダーに驚いて見逃した三振だった。ボールに“ブレ”が出てきていて、全体的にストライクとボールがハッキリしてしまっている。思うように制球できず、不安になっている状態だよね。 阿部監督がどう判断するか。僕は1軍に置いたまま、少し楽な場所で投げさせてあげたい。練習の時、ピッチングじゃなくていいから、傾斜を使ってキャッチボールすることでバランスを修正するといい。この壁はプロとしてワンステップ上がるための試練。力があることは間違いないし、乗り越えて一流になってほしいね。(スポーツ報知評論家・宮本 和知)
報知新聞社