「やや酸味を楽しめるワインになりそう」 地元産ブドウで仕込み式
長野県宮田村 ヤマソービニオンを使う「紫輝」
宮田村産のワイン用ブドウ「ヤマソービニオン」を使って造るワイン「紫輝(しき)」の仕込み式が4日、村内の本坊酒造マルス駒ケ岳蒸溜(じょうりゅう)所であった。地元の「中央アルプス『山ぶどうの里』づくり推進会議」の会員、山ぶどう栽培組合の組合員ら24人が出席し、破砕機にブドウを投入。参加者はつぶれたブドウがタンクにたまっていく様子を興味深そうに眺めていた。 【写真】宮田村役場で栽培しているヤマソービニオンは豊作 ヤマソービニオンはヤマブドウとカベルネソービニヨンの交配種。このブドウを使ったワインを特産にしようと、村や農家が連携して推進会議をつくり、1998年に紫輝の生産を始めた。 今年は5月に深刻な霜害があったが、その分、丁寧に栽培したことで品質は良好という。13・7トンを収穫し、そのうち約8トンを使って720ミリリットル入りワインを6750本生産する予定だ。 本坊酒造の河上国洋さん(37)は「糖度は例年並みで、やや酸味を楽しめる味わいになりそう」。通常の紫輝は来年5月、「たる熟成」は同12月に完成する見通しだ。