「大阪が好っきゃねん」 ── スイス出身のグリコ広報「べっちゃん」奮闘中
国境に関係ない仕事を、「大阪が本社」も決め手に
そして、就職先に決めたのが江崎グリコだった。「国境に関係ない仕事を探していて進路先を探していたときに見つけました。ポッキーは向こうでは『Mikado』という名で売られていて知っていて、海外展開もしている。しかも私が大好きな大阪が本社だったんで決めました」 最初はマーケティング部で商品開発を学び、昨夏からはグループ広報部へ配属。海外のメディアとの橋渡し役として、英文リリースをはじめ、メディアを招待した際の対応なども一手に担当している。
「ベッティーナ」も「ガッサー」も呼びにくいからと、仲間が「べっちゃん」と愛称をつけてくれた。名刺交換と同時にパッケージに「べっちゃん」と書かれたビスコを渡し、流ちょうでコテコテ大阪弁が発せられると、相手も自然と笑みがこぼれ話がはずむなど今ではすっかり人気者だ。 日本のアニメを見たことがきっかけで、ここまで日本が、そして大阪が好きになった。そんなべっちゃん、以前は天王寺駅近くにある歩道橋からの眺めが好きだったが、今は「梅田スカイビルが、日本でいちばんお気に入りの場所やねん」と笑みを浮かべる。 きょうも大阪発の広報担当として自社の商品の情報を発信、世界との橋渡し役に奮闘していることだろう。