LVMHのアルノー会長、競合リシュモンの少数株主に 一族の投資会社を通じて
なお、リシュモンは22年9月の時点でクラスA株式とB株式をそれぞれ5億2200万株発行しており、A株はスイス証券取引所に上場しているが、B株は上場しておらず、全てルパート会長の持ち株会社コンパニー・フィナンシエール・ルパート(COMPAGNIE FINANCIERE RUPERT)が保有。これによってルパート会長が議決権の51%を保有していることを考えると、いかに“ラグジュアリー帝国”LVMHを率いるアルノー会長兼CEOでも、リシュモンを傘下に収めるのは難しいかもしれない。
「ルイ・ヴィトン」とスペースXが将来的にコラボ!?
LVMHはパリオリンピック・パラリンピックのプレミアムスポンサーを務めているため、今回の番組ではそれに関する話題も多かった。中でも注目を集めたのは、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領によるパリ五輪の昼食会で、自身の隣に、米電気自動車大手テスラ(TESLA)のイーロン・マスク(Elon Musk)共同創業者兼CEOが座る予定だと明かしたことだろう。
「ブルームバーグ」や「フォーブス(FORBES)」による世界長者番付で首位争いをしている両者は以前から交流があり、23年6月にはLVMHが手掛ける高級ホテル、シュヴァル・ブラン(Cheval Blanc)のプライベートテラスで会食をしている。
マスク共同創業者兼CEOが航空宇宙企業スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(SPACE EXPLORATION TECHNOLOGIES以下、スペースX)のCEOも務めていることから、アルノー会長兼CEOは、「いつか『ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)』がロケットの内装を手掛ける日が来るかもしれない」とスペースXと協業する可能性について言及。しかし、「ロケットへの同乗に誘われても承諾するかは分からない」とジョークでこの話題を締めくくった。