やや失速気味のフェラーリ、サインツJr.はオーストリアでの復活に期待「スペインは僕たちの苦手とするサーキット」
フェラーリは先日行なわれたF1スペインGPでやや苦戦し、マシンの弱点が露呈したと指摘された。ただ彼らは次戦オーストリアGPでは競争力が向上すると期待している。 【動画】電光一閃! ラッセル、抜群スタートで一気にトップへ浮上|F1スペインGP 開幕から王者マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を脅かす存在として結果を残してきたフェラーリ勢だったが、スペインGPの予選ではフェルスタッペンとランド・ノリス(マクラーレン)、そしてメルセデス勢に次ぐグリッド3列目となった。シャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.のレースペースはライバルとも大きな差はなかったが、結果的にタイヤ戦略を駆使しても逆転することはできず、ルクレールが5位、サインツJr.が6位に終わった。 サインツJr.は、自身の母国レースでフェラーリが4番手チームに甘んじたことを認めた上で、バルセロナ-カタルニア・サーキットのレイアウトはフェラーリのロングコーナーでの弱点を際立たせるものであり、レッドブルリンクでのオーストリアGPはより競争力を発揮できると期待している。 「(スペインGPは)ベストな週末ではなかったけれど、ここは昨年も最も苦戦したサーキットだった」とサインツJr.は言う。 「僕らにとっては今回はそういう(苦手な)サーキットで、他のサーキットであればもう少し競争力があることを期待している」 「高速コーナーや長いコーナーが組み合わさっていることが原因だ。中国やここ、そして鈴鹿のように長いコーナーがあるところではいつも苦労しているように思う」 「オーストリアはコース特性に問題がなかったと記憶しているから、こういうコーナーのタイプであれば競争力が増すと思う」 また、チーム代表のフレデリック・バスールは現在の混戦ぶりを引き合いに出し、スペインGPでの順位がサマーブレイク前の残りのレースの運命を決めるとは限らないとして、次のように語った。 「この4レースで4つの異なるチームがポールポジションを獲得しているからね。マシンを大きく変えたわけではないので、コースレイアウトや(タイヤの)コンパウンド、気温に左右される」 「我々は落ち着く必要がある。(オーストリアは)全く異なるフォーマット、路面、コーナー特性になるだろうし、おそらく来週は違った様相になるだろう」 「今のF1には永遠というものはなく、あるチームが他のチームより優れているということは明確ではない」 バスール代表は、フェラーリがスペインGPの予選で3列目に沈んだことに物足りなさを感じており、アタックラップを通してSF-24を適切なタイヤウインドウに保つ方法をもっと深く掘り下げる必要があると語った。 「バルセロナで最も重要なのは、1周を通してさまざまなコーナーでタイヤのポテンシャルを維持することだ」 「我々はコンマ2秒ロスしていたので、おそらくそういった点でタイムを失ったのだろう」 「しかしバルセロナには14のコーナーがあるので、コーナーひとつあたりで考えると100分の1もロスしていない。おそらくコンマ1秒のロスを2度してしまって、あとはランドのラップの丸写しのようなものだったと思う」
Filip Cleeren