目指すは「卓球の島」…本土から選手招きジュニアを育成、九州公認大会開催 参加者のすそ野広がり地元クラブの遠大な夢実現へ着々と 薩摩川内市甑島
鹿児島県薩摩川内市の甑島を卓球で盛り上げようと、地元の上甑卓球クラブが活動に力を入れている。若い選手の育成を強化し、島外から選手を呼び込む大会も開催。クラブ関係者は「『卓球の島』として知ってもらえるよう頑張っている」と意気込む。 【写真】熱心に子どもを指導する川畑兼吾さん(左)【預S注意】=薩摩川内市上甑の旧平良小学校【預E注意】
8月上旬の夜、活動拠点である同市上甑の旧平良小学校で、小中学生たちが懸命にラケットを振っていた。指導者の川畑兼吾さん(57)らが「脚を動かしながら打って」と声をかける。里中学校で卓球部に所属する2年の馬場結さんは「スマッシュが決まると気持ちいい。攻めのスタイルを身に付けたい」と話した。 クラブは数年前に設立。閉校した学校の台も活用し、小学生から70代まで幅広い世代が活動する。ジュニア育成のため市本土の卓球施設「P!co」や京セラ川内などの選手を随時招き、講習会を実施する。川畑さんは「多くの協力で力がつき、実績も出てきた」と手応えを感じている。 昨年11月には市連盟などと連携して甑島卓球大会を初めて開催。島内外から78人が出場した。初心者を含む全員が複数試合できるよう工夫し、海産物や焼酎といった島内の土産品がもらえる抽選会も実施。大会前後で観光を楽しむ選手もいて好評だったという。 9月8日には2回目を開催予定。今回は九州連盟の公認大会となり、九州内から参加者を募った。クラブの浜田則志会長(62)は「卓球を通じて甑島の魅力を発信できる大会にし、定着させたい。島内の人たちにも観戦してもらい、裾野を広げていければ」と抱負を語った。
南日本新聞 | 鹿児島