【クルマの異常気象対策 2024】酷い暑さにゲリラ豪雨......。今までの備えではトラブル不可避!?
8月下旬のゲリラ豪雨により都内では冠水した場所で水没するクルマが相次いだが、近年異常気象によるトラブルに巻き込まれるクルマが目立つ。何か対策は? というわけで、取材のじゅうたん爆撃を展開してみた。 【写真】備えておきたい!! クルマの異常気象対策グッズ5選 ■酷暑の車内に置き忘れ絶対NGのアレ 今年5月、長野県でモバイルバッテリーが出火原因とみられる車両火災が2件起きた。2台とも日中の駐車場の車内にモバイルバッテリーを置いたまま、ドライバーがその場を離れて出火したという。 東京消防庁によるとモバイルバッテリーなど、リチウムイオン電池が関連した火災が激増中だ。実は東京都内では今年1~6月に前年同期比35.4%増となる107件もの火災が発生し、過去最悪のペースとなっているのだ。 そもそもリチウムイオン電池は可燃性の有機溶剤(電解液)を使用しているため、強い衝撃や高温に弱い。専門家によれば殺人的酷暑の炎天下に長時間駐車すると、車内の温度は50℃を軽く突破。この車内の熱の影響でリチウムイオン電池を搭載した製品は破裂・発火する恐れが......。 特に駐車場などでは他人のクルマを巻き込み、大規模火災に発展するリスクがあるので要注意。 また、ライターやスプレー缶などを酷暑の車内に放置するのもヤバいという。車内温度の上昇が起因となり爆発し、クルマに引火する可能性があるからだ。クルマから降りる際は、車内にこれらの置き忘れがないか確認すべし! さらに酷暑ニッポンで全ドライバーがチェックすべきなのがタイヤの空気圧だという。都内の整備士はこう語る。 「当たり前の話ですが、殺人的酷暑の影響で路面温度も上昇しています。そんな高温の路面を空気圧が適切でなかったり、タイヤの溝が減った状態で走行すると、路面とタイヤの接触する面が増えてしまう。 さらに言うと、高温の路面との摩擦によりゴム製であるタイヤの負担はほかのシーズンよりもグッと増す。特に劣化したタイヤはこの熱の影響で亀裂が入ったり、空気漏れやバースト(破裂)の危険性が高まります」 確かに真夏の国道や高速道路の路肩にはバーストしたクルマをよく見かける。タイヤのトラブルを回避する方法はないものか? 「運転前にタイヤの空気圧や溝などを必ず確認する。できれば常日頃からディーラー、カーショップ、ガソリンスタンドなどで小まめにタイヤの点検や整備を行ないましょう」