台湾第3勢力、柯文哲氏が党主席を辞任 「党の発展を妨げられない」
収賄罪などで起訴された台湾立法院(国会に相当)の第3勢力、民衆党の柯文哲(コーウェンチョー)氏は1日、党主席(党首)を辞任した。この日の党中央委員会で自ら辞任を申し入れた。民衆党は柯氏の個人的なカリスマ性で支持を集めてきただけに、党が受ける影響は大きい。 【写真】柯文哲氏の逮捕、勾留を受けて民衆党が開いた抗議集会には約2万人が集まった 1日の党中央委で、柯氏は自らが司法手続きの途上にあることに触れた上で、「私個人のために民衆党の発展が阻害されることがあってはならない」と辞任の理由を述べた。代理主席には黄国昌・立法委員(国会議員に相当)が就くことも決まった。 民衆党は柯氏が2019年に結成。24年1月の立法委員選挙で8議席を確保し、民進党と国民党の2大政党がともに過半数の議席を確保できない中、第3勢力としてキャスティングボートを握った。 一方、台北地検は先月、柯氏が台北市長だった20~22年、土地開発をめぐり企業側から賄賂を受け取っていたなどとして起訴。懲役28年6カ月の判決が妥当だとする意見もつけた。柯氏はその後、保釈が認められていた。(台北=高田正幸)
朝日新聞社