龍聖が久井大夢へのリベンジ目指し8月大会に緊急参戦。ベルトを返上し1989年の猪木さんを思い出させる第1試合から出直し【KNOCK OUT】
6月大会では試合後の会見場に現れなかったため、改めて久井戦の敗因について問われると「あの日は僕より久井のほうが強かった。それに尽きる」と語ったうえで「細かいこととか、距離感がどうとかはあるが、僕はやるしかない。まだだいぶ落ち込んではいますけど。ずっと負けたことがなかったですから。KNOCK OUTに出たら毎回、当たり前にメインで次は第1試合ですから。負けたらすべてを失う。そういう世界ですけど、本当に残酷だなと。でもあの日負けた僕が悪いんで。また、あのベルトを獲ると思っているので、がむしゃらに行くしかない。負けちゃいましたけど、僕ならカリスマになれるとまだ思っているので、そういう試合を見せたい」と今後への抱負を語った。 敗戦直後の心境については「結構記憶が飛んでいて“これからどうしよう”みたいなことは言っていたみたいですね。勝負事なのでもちろん負けることはあるが“ここでこいつに負けるか”とそういう自分にすごく落胆しました。“自分はスターになれると思っていたが、なれなかったな”みたいな」と振り返ったうえで「そこで落ち込みましたが、僕が本当になりたいのは無敗の那須川天心選手とかメイウェザーみたいなものではない。僕は天才肌ではないし、もともと才能が無茶苦茶あるわけではなく、その中で頑張ってきたので、みんなが共感できるような選手にはまだなれると思った」などとも考えたことを明かした。 もっとも「まだ落ち込んでますよ(笑)。負けたくないですもん。まさか負けると思ってなかったですし、負けたくてやってないですから。でもめそめそしてられない。これしかないんで。やるんだったら、俺は男なんで負けたままでは終われない。絶対にやり返してやろう、何回やってもやり返してやろうとは思いました」とまだ完全に吹っ切れたわけではないようだが、とにかく走り出すことに決めた。
試合前は久井について「嫌いじゃない」と好意的に語っていたのだが、試合を経て「嫌いになりました(笑)。人間としてとかではないですよ。完全にKNOCK OUTの後輩という立ち位置だったし、負けるとは思ってなかったんで。そこが一番の敗因ではあると思います。準備期間が短かったけど、俺ならいけると思っちゃった。言い方を変えればなめていた。もちろんなめてはなかったし、一生懸命全力でやっていたが、心の中で雑になったところがあった。そこを突かれた」などと語った。 また、格闘技以外の人生で負けたことについては「それで言ったら僕は負けまくっていると思います。人間関係とか失敗とか辛いことは普通の23歳ではない経験を僕はしていると思います。そこが僕の一番の強みだと思っています」と語ったうえで「そういうところは立ち直りに生かせると思う。僕は今は格闘家で“強い王者で負けなくて”というのが一番ですが、格闘技をできるのは30歳くらいまで。そこから80歳まで生きるとしたら、あと50年ある。別にそこが一番大事だとは思っていない。それを経て人間性とか心といったものが格闘技で作られていくと思うんです。そう考えると“こんなことでメソメソしてちゃダメだな”じゃないけど、いろいろな人にパワーを届けないといけない。見てくれる人は普通に仕事とかしていると思うんです。格闘技以上に勝ち負けがスパッと見えるものはないと思うけど、みんな仕事に失敗したり怒られたりとか辛いこと、僕にとっての負けのようなものは皆さんいろいろあると思うんですよ。でもそれで人間終わりじゃない。何か頑張ろうとかそういうことを見せる仕事なので“僕はここからもう1回上っていくところを見せないとな”ということはすごく思いました」などと続けた。 対戦相手については山口氏は「言われたばかりなので対戦相手はまだ決まっていない。いろいろな選手に声をかけて、聞いてはいるが、なかなか。あと20日あるかないかの中で“我こそは”という選手には名乗りを挙げてほしい。団体の推薦でも、SNSで声を挙げてもらっても構わない。もちろん僕も関係各所で話をしていますが“おっ”という選手がいるなら取り入れたいと思っている」などとあらゆる方向に門戸を開く姿勢を見せた。なおこの日の段階では試合は「契約ウェイト調整中」と発表されている。
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