「冬の命綱」運ぶ現場も緊迫 強烈寒波で異例“ドカ雪” 年末はいつ警戒?
今季初の寒波で豪雪地帯でも過去に例のない積雪に。事故も起きています。 【画像】通常3時間ほどの新聞配達も5時間「朝刊の時間が除雪車が通る時間と合わない」
■豪雪地帯・酸ケ湯も異例の3m超
クリスマスの列島。強烈寒波が記録的な雪をもたらせています。 北日本は記録的な大雪となっています。 午前7時の札幌。散歩する犬も、心なしか寒そうです。こちらは“カッパ”で雪をしのぎます。 事故も起きています。新潟県上越市では、除雪作業中の70代男性が除雪機に巻き込まれる事故がありました。男性はその後、死亡が確認されました。 確かに積雪は記録的なものとなっています。 酸ケ湯温泉 高田新太郎さん 「一晩で除雪しないとドアまでたどり着けないくらい」 青森県酸ケ湯。3日前、建物の一階は見えていましたが、24日はついに積雪は3メートルを超え、一階部分が見えなくなるほどに・・・。平年のおよそ2倍、12月としては過去、例のない大雪となりました。 高田さん 「去年と比べると、継続してずっと降り続いている。12月でこのくらい積もるのはないんじゃないかな」 交通網も乱れます。上越新幹線が止まるJR浦佐駅では、電光掲示板に「遅れ」が表示されています。雪の影響で、在来線の長岡方面はおよそ30分遅れとなっています。 豪雪地帯として知られる、新潟県南魚沼市。在来線にも遅延が起きています。 利用客 「下りが40~50分(の遅れ)と言っていた」
■“冬の命綱”運ぶ現場も緊迫
どれだけ雪が降ろうが、休めない仕事もあります。北国では欠かせない灯油の配達。車が入れない場所も、手作業での給油です。 伊勢新石油 関浩司さん 「疲労が3倍。雪ですね、歩きにくい」 この日訪れたのは、介護施設。高齢者も多く、灯油は命綱でもあります。 介護施設スタッフ 「灯油は必要不可欠。ここの施設では暖房機器、屋根の融雪に使っています」 ヘルメットも欠かせないほど、危険と隣り合わせでもあります。 関浩司さん 「屋根の融雪が落ちて頭に」 「(Q.実際に屋根が落ちてきたことは?)ありますよ。たまたまヘルメットしてなかった時もあったから、結構衝撃が」 続いて向かったのは、市内にある旅館。観光客に寒い思いをさせるわけにもいかず、大量の灯油を必要とします。 旅館てじまや 関喜弘さん 「危険もないし、重労働なものをお任せできるので、大変助かる」 関浩司さん 「おじいさんおばあさんが毎日一日ずっとストーブをたいているので、切らしたら命にかかわることなので、欠かさず配達します」 ここも雪で休めない“過酷な現場”です。 新聞配達をする前田有史さん 「腰まで重たい雪。ポストはここなんです」 群馬県みなかみ町。140世帯に新聞を配る前田さん。道なき道を歩きます。 前田さん 「悲惨だよね重たいから」 午前3時に出発し、通常なら3時間ほどで配り終えますが…。 前田さん 「こりゃだめです。道の前倒木。無理」 雪のためでしょうか、倒木が道をふさぎます。冬は足場が悪いこともあり、5時間かけ家々を回ります。 前田さん 「車が遠いです」 「すごい雪で朝刊の時間が除雪車が通る時間と合わない。もも、腰、胸まで入りながらかきわけて進む。苦行、修行」