《パラグアイ》中谷駐パラグアイ全権大使に聞く=知られざる〝超〟親日国の魅力=≪上≫=小粒だが治安良好で経済安定
“超”親日国なパラグアイ
「『日系人は懸け橋』という言葉は好きでない。なぜなら、日系人は各国でしっかりと根を張って移住先の国の発展に寄与し、懸け橋以上の大きな役割を果たしてこられた。私がパラグアイに来てから居心地よく過ごせてきたのも、日系人の皆さんが勝ち取られた信頼のお陰」と話す中谷大使は、パラグアイを〝超〟親日国という。 パラグアイは南米唯一の台湾承認国で、日本とは普遍的価値を共有している。過去70年、35年間の独裁政権時代も含めて一般市民の意識は中道右派で、立場も一貫している。少なくとも、この4年近く国際舞台においても日本の政策を100%支持してきてくれ、「日本と同じ方向を向いた国」である。 公的債務の割合は南米で最も低く、目先の利益にもなびかない。2022年上半期にはパラグアイの外相がロシアのウクライナ侵攻に対し、牛肉の主要輸出先国だったロシアとの貿易額が減少するのを承知で、「一切れ肉のために魂は売らない」と非難した。(続く)