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（ブルームバーグ）： 11月の米大統領・議会選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利し、同党が上下両院の主導権も握る「レッド・スウィープ」となった場合、ドルには大きな追い風になるだろうと、ドイツ銀行はみている。

こうした結果は、関税賦課に加え、減税を通じた財政刺激策の実現見通しにより、債券利回りを押し上げる可能性が高く、結果的にドルが上昇すると、ジョージ・サラベロス氏らストラテジストは指摘した。この場合、ユーロやメキシコ・ペソ、韓国ウォンに対するドル買いを推奨している。

一方、民主党の大統領候補であるハリス副大統領が当選し、同党が議会も主導する「ブルー・スウィープ」になれば、日本銀行は金融引き締め政策継続の余裕が生じるとして、ドル売り・円買いを助言。新興国市場通貨の買いもアドバイスした。

ストラテジストらは、「レッド・スウィープならドルはあらゆる通貨に対して上昇するだろう」とする一方、「ドルが最も広範に下げることになるのは、ブルー・スウィープだろう。ただそうした下げは、レッド・スウィープで生じるドル高より限定的だろう」との見方を示した。

出典：ドイツ銀行

ドイツ銀行は選挙結果にかかわらず選挙直後の市場が実際にどのように反応するかは「非常に不透明」だと警告している。

「議会を制することなくトランプ氏だけの勝利となるシナリオでは、ドルは上昇するが為替のキャリートレードが打撃を受ける可能性がかなり高いと考えられる」とした上で、「ハリス氏のみが勝利した場合は、アジア通貨が最も上昇する見込みだ」と予測した。

原題：Deutsche Bank Sees Dollar Up in Trump Sweep, Down in Harris One（抜粋）

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