鉄鉱石100ドルに再び下落も、中国住宅不況が深刻化-キャピタルE
(ブルームバーグ): 中国の住宅不況悪化に伴い、鉄鉱石は年内に再び1トン=100ドルに下落し、2025年にはさらに値下がりして85ドルになる見込みだと、英調査会社キャピタル・エコノミクスが指摘した。
16日のリポートによると、鉄鋼生産減少と環境負荷の大きい高炉に対する温室効果ガス排出規制によって、中国の鉄鉱石需要は2024年に1%、その後の数年間に2%縮小する見通し。一方、大手鉱山会社の増産計画で供給は膨らみ、価格が圧迫されると予想される。
中国が世界市場シェアの7割近くを占めることを踏まえると、世界の他地域で需要が伸びても、余剰分を十分に吸収できるとは考えにくいという。
中国の需要が予想を下回ったことを受け、鉄鉱石は100ドルを割り込んだ後、今月に入り小幅な回復を見せた。シンガポール市場の鉄鉱石先物は直近の取引で1.1%高の111.10ドル。だが年初の水準をなお20%強、下回っている。
キャピタル・エコノミクスは「今年の鉄鉱石価格下落は、今後何が起きるかに関する最終リハーサルだったと考えられる」と指摘。不動産セクターが半分に縮小するという同社の中国チームの予測は、「鉄鉱石生産会社の増産計画にとってプラス材料ではない」と論じた。
原題:Iron Ore Seen Revisiting $100 as China’s Housing Woes Worsen(抜粋)
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