データで楽しむ日米野球 ── 侍ジャパンが思わぬ苦戦を強いられる?
状況判断が問われるタイブレーク制
そして最後になるが「タイブレーク制」も勝敗を分けるカギとなりそう。こちらは9回を終えて同点の場合、延長10回以降は無死一、二塁から始まるというもの。打順は9回終了時点から引き継いで、先頭打者の直前の2人が一、二塁走者となる。こちらも普段のシーズンでは採用していないルールなだけに、実戦での状況判断が問われそう。侍投手陣には先発投手が多いとは言え、彼らが前回WBC同様に救援に回ることが十分予想される。
タイブレーク向きの投手は?
表4では走者一、二塁時の今シーズン成績を投手別にまとめた(すべてのアウトカウントが対象)。中継ぎを主戦場とする西野と高橋の2人がタイブレーク時に登板の可能性を一番秘めていると思われるが、意外にもこの状況を得意としていないことが分かる。その他も被打率3割超の投手が多く存在するだけに、先述した役割分担の重要性がより増した形だ。 そんな中、タイブレーク向き筆頭は牧田か。リリーフ経験もあり被打率も低いことからも、ぜひ任せたいところ。続くは低い被打率から岩田や藤浪と行きたいところだが、ともに制球難があるため難しいか。相手が荒れ球に手を出してくれればいいが、そうでない場合はいきなりの満塁という状況も考えられなくはない。それだけに、本職である西野、高橋の奮起が必要不可欠。一打で得点に結びつくタイブレーク制にどの投手を起用するのか、注目したい。 (株)日刊編集センター