東京海上H、今期純利益を8800億円に上方修正-市場予想8924億円
(ブルームバーグ): 東京海上ホールディングスは19日、今期(2025年3月期)の連結純利益予想を8700億円から前期比27%増の8800億円に上方修正すると発表した。ブルームバーグがまとめた市場予想の平均は8924億円だった。
今期の年間配当は従来予想の1株当たり159円から162円に引き上げた。
同時に発表した24年4-9月累計の純利益は前年同期比3.4倍の6885億円だった。政策保有株式の売却益計上に加え、為替要因や前年同期に米ハワイ州での山火事による保険金支払いの反動もあった。
政策株の売却額は6060億円となり、5510億円の売却益を計上した。今期は6000億円(簿価530億円)規模の政策株売却を見込んでいたが、足元の進捗(しんちょく)を踏まえて7500億円に引き上げた。
また、設計・エンジニアリング持ち株会社のID&Eホールディングスに対して株式公開買い付け(TOB)を実施し、全株式の取得を目指すことも発表した。TOB価格は1株当たり6500円と同日の終値3980円を63%上回る。取得総額は約978億円となる。
同日の決算会見で岡田健司専務は「防災、減災といった災害レジリエンス領域におけるソリューションを提供し、価値提供の拡大を加速していきたい」と狙いを述べた。
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Nao Sano