【ゴルルとルール】同伴者が打つときに邪魔になるボールを拾い上げてポケットへ…何か問題ある?
ゴルフのルールをクイズ形式で分かりやすく解説。今回は、拾い上げたボールをポケットに入れることの是非について。
* * * 同伴者が目の覚めるようなナイスショットでフェアウェイど真ん中へ。いいイメージをもらったからか、私のティーショットも今日イチの当たり。2人で悠々とフェアウェイを歩いていくと…… 「あ!」 「ピッタリ並んでる…」 フェアウェイの真ん中に寄り添うように並ぶ2つのボール。 「私から打つね」 「OK」 先に打つ同伴者の邪魔になるので、ボールをマークしてピックアップ。
何の気なしに拾い上げたボールをポケットに入れたところ…… 「今のボール、ちょっと汚れてたよね?」 「うん。芝の切れ端がくっついてたかな」 「ってことは、1罰打で次は3打目ね」 「??? 待って! なんで?」 同伴者いわく、プレーの障害になるボールを拾い上げたときは、ボールを拭いてはいけないのだそう。 でも、別にボールを拭いたわけではないから問題ないのでは?
プレーの障害になる球を拾い上げたところ、球には汚れが付いていたが、そのままポケットに入れた。どうなる?
A. 罰なし B. 1罰打 正解は…… -----------
B「1罰打」 ルールに基づいて拾い上げた球は基本的に拭くことができるが、いくつかの例外があり、今回のように、球がプレーの障害となるという理由で拾い上げた場合は、拭くことが認められない(規則14.1c)。このとき、たとえ球を拭く意図がなかったとしても、その行動自体が球を拭く結果となる可能性がある場合は注意が必要。今回のケースでも、球をポケットに入れることで、その球から芝などの破片が取り除かれる可能性があるため、その球は「拭かれた」とみなされ、1罰打となる(オフィシャルガイド14.1c/1)。拾い上げる前に球がきれいであることが分かっていた場合は、ポケットに入れても「拭かれた」ことにならないので罰はないが、あらぬ疑いをかけられないためにも、今回のようなケースではボールをポケットに入れないほうが無難だ。 監修:JLPGA競技委員・阿蘇紀子、中﨑典子 撮影:姉﨑正 週刊ゴルフダイジェスト3月19日号より一部改