避難所から仮設・復興住宅へ、1人の高齢女性に8年間密着した「風に立つ愛子さん」公開
「石巻市立湊小学校避難所」の藤川佳三が監督を務めたドキュメンタリー「風に立つ愛子さん」が、2025年2月下旬に東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次公開されるとわかった。 【画像】「風に立つ愛子さん」場面写真 東日本大震災で、宮城・石巻の家を津波に流された村上愛子さん。当時69歳だった彼女は、避難所での集団生活によって今まで知り合うこともなかった近隣の住民と寝食をともにし、心がつながるかけがえのない時間を過ごした。そして仮設住宅で7年を過ごしたのちに復興住宅へと移り、76歳で死去する。 本作は、愛子さんが震災後に生きた8年間を記録したもの。津波を「津波様」と呼び、「震災が幸せを運んでくれた」と言う彼女の姿から“被災者”と一括りにできない1つの人生を映し出し、高齢者の一人暮らしや、それに伴う孤独死についての問題を浮かび上がらせる。あわせて解禁されたビジュアルには、仮設住宅で過ごす愛子さんの写真2枚が配置され、彼女が藤川に当てた手紙の一節も添えられた。 「風に立つ愛子さん」の配給はブライトホース・フィルムが担当。なおMotionGalleryでは、本作の公開支援を目的とするクラウドファンディングが2025年1月15日まで行われる。 (c)2024IN&OUT