高橋文哉インタビュー「台本に印刷された自分の名前を見るのが好き」
買い物は断然ネットショッピング! 転生するなら小鳥に
──今回、演じた丸子は宅配の配達員ですが、普段、宅配はよく利用しますか? 「たくさん利用しています。基本的にネットショッピング派なので、日用品も家電、家具、服、あらゆるものを届けてもらっています」 ──丸子を演じて、配達員への印象は変わりましたか。 「実はこの役をいただいてから、今まで置き配にしてたものを、あえて対面受け取りに変更したんです。ずっと置き配を利用していたので、宅配の会社によっては受け取りのサインが不要なことも知らなかったんですよ。それから、受け取りの日時指定をして、その日、インターホンが鳴ったらすぐには出ずに、配達員さんがどんな動きをするのかモニターで少しだけ観察していました。配達員さんによっては、あたりを見回している人もいれば、じっとインターホンのカメラを見つめている人もいて。丸子だったらこうかなと演技の参考にさせていただきました」 ──服もネットで購入するんですね。 「お店で服を買うことは少ないですね。衣装で着たものをそのまま買い取らせてもらったり、あとはネットで。お店で服を吟味する時間が得意じゃないんです。ものすごく即決型で、例えばTシャツが欲しくてお店に入ったら10分で買い物が終わります。だいたい『こういう形でこの生地感で』というイメージがあるので、全部バーっとみて、これだと思うものを購入します。それにめったに試着しないんです。自分のものではないのに袖を通すのは申し訳ないし、試着せずに買ってピッタリだったときの気持ちよさもありますし」 ──そこまでイメージが固まっているなら、ネットで十分ですね。 「サイズ感が想像と違ったなんてこともありますけど、もう大体見てわかるようになりました」 ──劇中、丸子が推しているコミヤチヒロのWEB小説が転生ものでしたが、ご自身がもし転生するとしたらなりたいものは? 「小鳥です」 ──小鳥、ですか? 「空を飛んでみたいということもありますが、『佐々木とピーちゃん』というアニメを、今、見ているんです。元々、転生もののアニメは見ていなかったのですが、丸子を演じてから、転生ものも面白いなと思って『転生したらスライムだった件』を観て、今、『佐々木とピーちゃん』です。面白いです!」 ──なるほど。丸子にとってコミヤチヒロのWEB小説が生きがいになっていたように、ご自身にとって生きがいとなるものとは? 「台本の“前付け”です。台本を開くと、例えば『丸子役 高橋文哉』というように、監督やスタッフ、俳優の名前が書いてあるページのことです。準備稿の段階では前付けがなくて、決定稿になってから前付けが印刷されるのですが、そこに自分の名前があることがすごく嬉しいですし、何度も見返します。そうすると、この役を自分が演じるんだという責任感が湧いてくるんです。今でも嬉しくてマルで囲ったりもしています(笑)」 Photos: Yu Inohara Hair & Makeup: Toshiyasu Oki by CONTINUE Styling: Shinya Tokita Interview & Text: Miho Matsuda Edit: Saki Tanaka