胸をあらわにした女性の「搾乳器」実演動画がYouTubeに氾濫、「教育目的」うたっても…大手メーカーは強い憤り
●弁護士「搾乳動画はYouTubeのガイドラインに抵触している脱法的コンテンツ」
不適切と考えられる動画に視聴者はどのように対抗すれば良いのだろうか。 インターネットの法律問題にくわしい清水陽平弁護士に聞いたところ、YouTubeにはコミュニティガイドラインが設けられ、そのガイドライン上の「Child safety policy」(児童安全のポリシー)において、動画投稿者には「誤解を招く家族向けコンテンツ」が投稿されないように指摘されていると説明する。 該当するのは、未成年者やその家族を対象としたコンテンツで、「性的テーマ」や「わいせつな内容や、若い視聴者にふさわしくない成人向けのテーマ」を含むものだ。 また、ヌードと性的コンテンツに関するポリシーにおいても、「性的満足を目的とした、衣服の有無にかかわらず性器、乳房、または臀部の描写」を含む内容は、投稿をしないように呼びかけられているという。 清水弁護士は「搾乳動画はその態様から見て、もっぱら性的なコンテンツとして投稿されているといえ、これらのガイドラインに抵触しているといえます」と指摘する。 「ただし、YouTube側が自主的に動画を見つけてガイドライン違反であるとして削除することには限界があると思います。メーカー側も不適切コンテンツとして報告しているということですが、やはり視聴者が地道に報告していくしか方法はないでしょう。 こうした報告を繰り返すことにより、この種の脱法的なコンテンツについても、YouTube側が違反コンテンツであると認識してくれるようになるかもしれません」 【取材協力弁護士】 清水 陽平(しみず・ようへい)弁護士 インターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定について注力しており、総務省の「発信者情報開示の在り方に関する研究会」(2020年)、「誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ」(2022~2023年) の構成員となった。主要著書として、「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル第4版(弘文堂)」などがあり、マンガ・ドラマ「しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~」の法律監修を行っている。 事務所名 :法律事務所アルシエン 事務所URL:https://www.alcien.jp