「ゼクシオ13」はつかまった高弾道が打ちやすい! 【ヘッドデータ分析で判明】
“やさしくなければゼクシオではない”。このコンセプトを頑なに守り続けながら13代目に進化した「ゼクシオ13」ドライバー。フェース外周部の剛性を高めることでフェースのたわみを最適化し、高反発エリアを広げて打ち出し初速を狙った「バイフレックスフェース」。前作に引き続き、ダウンスウィングでの空気抵抗を減らしてヘッドスピードを高める効果があるという「アクティブウィング」。最新のテクノロージーに磨きをかけた「ゼクシオ13」ドライバーは、どのようなクラブに仕上がっているのか? クラブ設計家の松尾好員氏の分析とともに検証してみた。
これぞゼクシオ! 4つの”不変のやさしさ”
気持ちよくスウィングするための軽量化。球をつかまえやすくするためのフックフェース。弾道の安定化とキャリー不足を解消するための高重心ヘッド。プレーヤーに爽快感を与えるための高いインパクト音。ゼクシオのドライバーを端的に説明すると、そんな特徴を有したクラブだと言える。 これらの特徴は、すべて”やさしさ”のためにある。昔と比べたらドライバーを苦手とするゴルファーは減少した。飛ばすことの楽しみをゴルファーに提供してくれたのがゼクシオドライバーだったといっても過言ではない。 ゴルフクラブの歴史を振り返ってみても、24年の歴史と13代に渡る進化を見せたドライバーは数少ない。ゴルファーが何に悩み、どうすればゴルフをもっと楽しいものにすることができるのか。その答えを追求し、進化してきたのがゼクシオドライバーなのだ。時代やゴルファーのニーズに応じて、きめ細かい作り込みをしながら変遷してきたからこそ、多くのゴルファーに長く支持されている。 “やさしいドライバー”と聞くと大慣性モーメントヘッドを連想しがちだが、ゼクシオが重視したのは振りやすさであることが過去のクラブデータから見ることができる。 振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントは、初代ゼクシオは46インチだったため288万g・㎠と「やや大きめ」だったが、この数値を9代目まで上回ることはなかった。 クラブ全体の慣性モーメントの大小は、クラブの長さ、重さ、ヘッド重量に関係する。クラブが長くなれば数値は大きくなり、ヘッド重量を重くすればボールをインパクトした時の衝撃は大きくなり、打ち出し初速を上げることが可能になるが、ゴルファーは振りにくさを感じることになる。 5代目、6代目のヘッドは189gと軽かったが、それ以外に180g台がないことからも、ヘッド重量は190g台に設定しながらも、どう振り心地を高めるかがゼクシオ進化のポイントと言っていいだろう。