筆者も選んだ「非ハイブリッド」の1.0L ルノー・クリオ(ルーテシア) TCe 90へ試乗
クリオを注文する大多数が選ぶTCe 90
筆者が選んだトリムグレードは、ベーシックなエボリューション。テクノやエスプリアルピーヌの下へ位置するが、装備は不足ないほど充実している。 16インチ・アルミホイールに、リアのパーキングセンサー、エアコン、電動格納ドアミラーが備わる。ダッシュボードには7.0インチのタッチモニターが据えられ、アンドロイド・オートとアップル・カープレイへ無線で対応。唯一、シートヒーターは欲しい。 外光が沢山入り、車内は明るい。インテリアデザインはシンプルで、スイッチなどのレイアウトも良い。ジャージのような、ライトグレーのシートカバーも気に入っている。荷室には、ゴルフクラブのセットを問題なく積める。 筆者が購入した英国ディーラーの話では、クリオを注文する大多数の人が、この1.0Lエンジン版を選んでいるという。ハイブリッドではなく。 電動化技術で上昇する車両価格を、節約できるガソリン代で取り戻すには、年間2万kmほど走る必要があることを理解しているのだろう。しかも、TCe 90の価格設定は挑戦的なほど低く抑えられている。 これまでに、800kmほどへ走行距離を伸ばしたが、燃費は平均で18.1km/L。1.0Lエコブースト・エンジンのフィエスタは15.2km/Lだったから、かなり良い。 フェイスリフト後でも、クリオはこのクラスのリーダー的ポジションにある。客観的に評価しても。2024年の自動車ユーザーの希望を、幅広く満たしていると思う。 生産終了で、新車のフィエスタを買えなくなっても大丈夫。代わりに、クリオを選べば良いだけだ。筆者のように。
ルノー・クリオ(ルーテシア) TCe 90 エボリューション(英国仕様)のスペック
英国価格:1万7795ポンド(約331万円) 全長:4053mm 全幅:1798mm 全高:1439mm 最高速度:173km/h 0-100km/h加速:12.2秒 燃費:18.9-19.2km/L CO2排出量:118-120g/km 車両重量:1178kg パワートレイン:直列3気筒999cc ターボチャージャー 使用燃料:ガソリン 最高出力:90ps/5000rpm 最大トルク:16.2kg-m/2000rpm ギアボックス:6速マニュアル(前輪駆動)
マーク・ティショー(執筆) 中嶋健治(翻訳)