スピード感満載の世代交代劇。デンマーク女王の退位、フレデリック国王即位について6つのトリビア
デンマーク王室では、女王の退位発表から1か月も経たないうちに歴史的瞬間を迎えた。2023年の大晦日にマルグレーテ女王が突然の退位発表をして、女王が在位54周年を迎えた2024年1月14日に退位宣言に署名、息子フレデリック皇太子がフレデリック10世として即位した。今回は、この一連の退位&即位劇について、知っておきたいことをご紹介しよう。 【写真】デンマーク王子の誕生パーティに集結! 華麗すぎる欧州ロイヤルスナップ ※呼称は、当時のものを使用。
フレデリック国王にとっても母の退位&国王即位はサプライズだった!?
2023年12月31日の大晦日の演説でマルグレーテ女王は退位を突如発表したのだが、王位の継承を受ける本人のフレデリック国王や家族でさえも、この演説の数日前まで退位の件を知らなかったそうだ。 デンマークの新聞ベルリングスケによると、フレデリック国王が、自分が1か月以内に王位を継承すると知らされたのは、発表のほんの3日前の12月28日だったというから驚きだ。
デンマークでは、なんと約900年ぶりの退位
デンマークではこれまで終身統治が伝統となっており、生前に自発的に王位を放棄したのは、1146 年、ラム3 世エリク王が修道院に入るために退位した時以来で、約900年ぶりのこと。 マルグレーテ女王は父フレデリック9世の急死を受けて1972年に31歳で即位。2022年にエリザベス2世が死去すると、欧州で最も長く在位する君主となり、現職の女性国家元首としては世界最長となった。 ちなみに、オランダやスペイン、ベルギーなど他のヨーロッパの国々では、前国王が生前退位により現在の国王に譲位している。
退位は、不倫報道があった国王の結婚生活を守るためとの噂あり
2023年11月、フレデリック皇太子がマドリードでのプライベート旅行中、メキシコ出身ソーシャライトと一夜を共に過ごしたとの不倫報道が飛びかった。 そこから2ヶ月も経たないうちの突然の退位発表だったため、前年に背中の手術を受けたことが退位のきっかけと表明していたものの、本当の理由は、息子と義娘メアリー妃の結婚を強化するための動きではないかとの噂がささやかれた。
テレグラフ紙によると、「女王がこのような行動を取ったのは、結婚生活が破綻して王室がメアリーを失うことを恐れていた可能性がある。」とある王室評論家は語っていたそうだ。 以前、マルグレーテ女王は、三いとこのエリザベス女王のように、「終身統治するつもりだ」と語っていたことからも、約900年ぶりというほぼ前例のない退位や、不倫報道から間がない退位発表など、その噂の信憑性が高まってくる。