線路内で接触事故などが発生した際の大規模な復旧訓練が25日、三重県津市にある近鉄白塚駅の白塚車庫で行われました。 　1971年10月25日、旧白山町内の総谷トンネルでは近鉄電車の正面衝突が発生し、死者25名、負傷者288名を出す大惨事となりました。 　近畿日本鉄道では、10月25日を「重大事故から学ぶ日」として、翌年の1972年から毎年この時期に大規模訓練を行っています。 　53回目となる今回は、トラックから積み荷の丸太が落下し、走行中の列車が接触、脱線したという想定で訓練が行われ、警察や消防、鉄道警察隊などから約200名が参加しました。 　重傷者や外国人など乗客約60人を誘導した後、脱輪した先頭車両を線路上に戻しました。 　自力走行ができないため、特急電車に連結させて運転を再開させていました。 　関係者は「万が一の際は、まずお客様の救助。その後、迅速な復旧ができるよう今後も訓練を重ねていきたい」と話していました。 　近畿日本鉄道によりますと、毎年約15件の線路内接触事故が発生しているということで、来年以降も大規模訓練を開催したいとしています。