ノーベル経済学賞アセモグル教授「富豪支配から脱出せよ」
2024年10月5日、ペンシルベニア州バトラーのバトラー・ファーム・ショーで行われた選挙イベントで、ドナルド・トランプ前大統領とともにステージに上がるテスラ社のイーロン・マスクCEO(写真:ブルームバーグ)
10月14日、スウェーデン王立アカデミーはマサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授、サイモン・ジョンソン教授とシカゴ大学のジェイムズ・ロビンソン教授に2024年のノーベル経済学賞を授与すると発表した。授賞理由は「社会制度が国家の繁栄に与える影響の研究」。 アセモグル教授はアメリカのテック企業の独占に対して警鐘を鳴らしてきており、 本連載でも多くの論考を掲載してきた 。今回お届けするのは、10月1日にProject Syndicateに掲載された最新のコラムである。原題は「 Escaping the New Gilded Age (新しい金ぴか時代からの脱出)」。「富が社会的地位の主な源泉となりつつあるアメリカでは、億万長者は、創造性、勇気、先見性、そして幅広いテーマに関する専門知識をユニークなレベルで発揮する起業の天才とみなされている。しかし、知恵の指標として、富が不十分であることは明らかだ」と説く。 © Project Syndicate 1995–2024
本文:4,920文字
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ダロン・アセモグル