バイクローンの正しい使い方「楽しみは“前借り”すべし!」【FPが解説】
ローンを組んで何がワルイ!
「ローンを組む」「ローンで買う」というと、罪悪感を感じたり家族の表情が濁ったりしそう…と、あまりよいイメージがないですよね。世間一般にも、そんな風潮があります。筆者が活動するファイナンシャル・プランナーという業界でも、ローンやキャッシング、リボ払いなどは”悪”のような扱いをする方もいます。 【画像】コスパで選ぶ 国内メーカー原付二種スクーター5選 じゃあ、住宅ローンはどうなのでしょうか? 私にいわせれば、平気でハイリスクな借金をしているようにしか思えません。銀行の住宅ローンの審査基準は、年収や完済時の年齢、年収に対する返済の率などをチェックします。 でも、借りる人の家計をみて「いくらなら返していけるか」を、チェックしているわけではありません。そこは、あくまで借りる人の自己責任になっています。住宅は大きな買い物なので、どうしても気持ちが大きくなりがち。返済能力以上の借入れをしてしまうケースも、多々見られます。 筆者が経営する零細企業なんかは、銀行から借りられても、せいぜい売上金額程度です。それにも関わらず、会社員の場合は、自分の年収の5~6倍の住宅ローンを借りられる時代です。なんて、恐ろしい…。 それに比べたら、バイクを購入するため、もしくはカスタムやレースをするため等のローンとして、100万円を借りるなんて可愛いものです。100万円貯まるまで待っている間に、バイクに乗れない身体になってしまうかもしれないし、バイクに乗られる環境ではなくなるかもしれない。なにより、今楽しみたいことは今すぐ実行したいですよね。 筆者としては、どうしても今バイクに乗りたいという方なら、ローンで資金を前借りしてでも乗ってほしいと思っています。教育費や住宅資金のときだけローンが正当化されるなんておかしいですから。
楽しみを前借りするコストは?
ではローンを借りて、楽しみを前借りするのに必要なコストはどれくらいか。気になりますよね。このコストに相当するのが、「利息」です。ローンによっては、手数料とも呼ばれたりします。銀行が取り扱っている、マイカーローンで試算してみましょう。 ────────── 条件 ────────── ・金利:3.1%(固定と仮定) ・借入金額:100万円 ・返済期間5年(60回) ────────── 計算結果 ────────── ・毎月の返済額:約1万8000円 ・5年間の利息合計:約8万円 つまり、楽しみを5年先取りするためのコストは、8万円に過ぎないということ。100万円を5年で貯めようとすると、毎月1万6666円必要なので、ローンを組んでも毎月プラス1300円くらい。たったこれだけで、5年も早く楽しみを前借りできるならアリじゃないでしょうか? 無計画や無理な返済計画では本末転倒ですが、やりくりできる範囲であれば、楽しみを前借りすることで人生が豊かになると思います。ちなみに、筆者もローンを使って愛車GPZ900Rのカスタマイズをしました。ローンを支払い終わったとき、「楽しみを前借りしてよかったー」と感じたことは、今でも鮮明に覚えています。