【JJドラマ部】年末年始に一気見したいNetflixドラマ&映画10選|JJ
「イカゲーム」シーズン1~2 Netflixにて独占配信中 小林:『地面師たち』といい、『イカゲーム』といい、なんか人がどんどん死ぬ話ばかりになっちゃったな…。私が次におすすめする『パレード』は、愛する人を残して亡くなったため、未練を抱えたまま、先に進めずにいる人たちがとどまる死後の世界の話です。 イマ:だいぶ方向性が違いそうですが。 小林:ちょうどこれが配信された頃、私の幼なじみがガンになってしまったんです。彼女は手術をして助かって、今めちゃくちゃ元気。でも当時は「一緒に老人ホームに入ろうか」と話していた同い年が死ぬかもしれないと、毎日不安で…。死を身近に感じた個人的な事件と重なって、とても心に響いた映画になりました。 イマ:主演が長澤まさみ(美奈子役)で、他は坂口健太郎(アキラ役)、横浜流星(勝利役)、寺島しのぶ(かおり役)、リリー・フランキー(マイケル役)と、そうそうたるメンツですね。 小林:それぞれの悔いを残した相手のことが徐々に明らかになっていくんですが、マイケルのエピソードが特に良かったです。いつもお酒を飲んでいて、映画をこよなく愛してた人なんですが、このキャラクターは『パレード』の企画を立案したけど急逝してしまったプロデューサーの故・河村光庸さんのことだそう。 イマ:『パレード』ってタイトルはどういう意味なんですか? 小林:この死後の世界で月に一回行われるパレードがあって、そこで会いたかった人と最後の再会をするんです。 イマ:なんか、話を聞いてるだけで泣きそうになってきました。 小林:涙腺ゆるすぎでしょ(笑)。とにかく感動する映画なんでおすすめです。
Netflix映画『パレード』にて独占配信中 イマ:そんなハートウォーミングな作品の後だと、ちょっと気が引けますが、私のおすすめは『誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる』です。 小林:タイトルながっ! イマ:なんか哲学のテーマらしいんですけど、普通、木は音を立てて倒れますが、人がいない森では誰も認知することができないから音は立てていない、つまり存在というのは認知があって初めて成り立つんだってことだそう。 小林:うーん、ややこしいですね…。 イマ:このドラマのストーリーもかなりややこしいんですよ。貸別荘を経営する中年男性チョン・ヨンハ(キム・ユンソク)が主人公で、子供連れの若くて美人な女性ユ・ソンア(コ・ミンシ)を宿泊させたことがすべての災難の始まり。ヨンハは、ソンアが少年を殺してチェックアウトしたんじゃないかって疑いを抱くんですけど、結局、見て見ぬふりをするんです。 小林:いやいや、即刻通報でしょ! イマ:観た人全員がそう思いました(笑)。そしたら、翌年いけしゃあしゃあと貸別荘に舞い戻ってきて、イカれた行動を繰り返して、取り返しのつかないところまでいっちゃいます。 小林:ほら、言わんこっちゃない。 イマ:それと並行して、20年前にうっかり連続殺人鬼を泊めてしまい、おまけに殺人事件まで起こされてしまったモーテルが、風評被害や誹謗中傷を受けて、経営してた一家が悲劇に見舞われるというストーリーも挿入されます。 小林:どっちの話も踏んだり蹴ったりですね。 イマ:この二つの話の時系列がシャッフルされて進むので、ストーリーが分かりにくくなってるんですが、逆にそこが考察好きにはたまらない展開なんです。 小林:主演のキム・ユンソクは、なんか普通のおじさんって感じの見た目ですね。 イマ:韓国ドラマってこういう中年俳優が主役をやることも多いんですよ。演技力があるから、一見荒唐無稽な話でもリアリティーが出てくる。このドラマの見どころは考察よりも、すべての選択肢を間違え続ける主人公を生温かく見守るところですかね。 小林:忍耐力が試されますね(笑)。