Number_i、初めての国内フェスで見せた本気と実力 『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』出演を観て
Number_iが、8月11日に行われた『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』に出演した。 【写真】平野紫耀&神宮寺勇太&岸優太、『ロッキン』裏ではしゃぐ姿 Number_iは4月にアメリカ・カリフォルニア州で開催された『Coachella Valley Music and Arts Festival 2024』に出演を果たしていたが、国内の音楽フェスに出演するのは今回が初。どの曲をどのような形で披露していくのか、さまざまな予想が立てられていたと思うのだが、結論から言ってしまえば――「Number_iとはどういうグループなのか」を限られた時間で表現し切ったステージだった。 デビュー曲「GOAT」のMVを取り入れたオープニング映像。そこから繋げた1曲目は、もちろん「GOAT」だ。「皆さんと最高の夏にしたいと思います!」と平野紫耀が観客に呼びかける。彼らの原点であり、名刺代わりとも言える一曲で、冒頭からダンサーとともに盛り上げていく。 「俺たちの音楽で楽しんでいってください!」と、今度は神宮寺勇太が呼びかけて「SQUARE_ONE」へ。会場を心地好く揺らしたあとは、夏の青空の下で聴くのによく似合う、爽快感たっぷりな「No-Yes」へ続ける。ステージの端まで向かって、左右に立つ観客にも近くで歌を届ける3人。初めてフェスのメインステージに立ったアーティストが、「ステージを広く使うのが難しい」という趣旨の発言をしているのをたまに聞くのだが、今まで大きなステージを経験してきた彼らだけに、その姿を見て流石だなとも思った。 MCでは、後方まで人が埋まった光景に「手がいっぱい!」と喜びの声を上げる平野と、「嬉しいね、Number_iとしてフェスに出させてもらえて」としみじみと語る神宮寺。単独ライブとはまた違う客層に、岸優太も「男性の方も多いね」と会場全体を見渡す。「男性の声聞きたい!」というふたりからのリクエストで、岸が「男性の方、僕が『元気ですかー?』って言ったらオリジナリティの声ください!」と呼びかけると、思い思いの叫びが混ざった野太い大歓声があがった。それを受けて「ヤバイ!」「野球部みたい!」と、驚きながらも嬉しそうな表情を浮かべる3人だった。 「夏の暑さにぴったりな、南国っぽい、チルな曲」と岸が紹介して始めたのは、「Banana (Take It Lazy)」。序盤は観客と一緒に盛り上がるような楽曲が続いたが、ここからは彼らの歌声に聴き入るステージに一度シフトする。続く「Blow Your Cover」は、スタンドマイクでのパフォーマンス。途中からダンサーも加わり、切ない恋愛の世界観が表現された。 そこから、静寂を打ち破るように「FUJI」へ。ダンサーとの息の合ったダンスブレイクから、「BON」へとシームレスになだれ込む。本日2度目の「GOAT」は、サビの〈GOAT〉部分の尺を長めにアレンジしたバージョン。「さっきよりも盛り上がっていけますか!」と神宮寺が煽り、平野と岸もステージを縦横無尽に駆け回る。たくさんのオーディエンスの拳が突き上がっていた。