梅雨前の暑さ乗り切れ 富山県内百貨店・雑貨店で「涼感系」商品早くも人気
富山県内の百貨店や雑貨店で早くも涼感グッズの売れ行きが好調だ。梅雨入り前にもかかわらず、15日まで5日連続の真夏日となり、各店では晴雨兼用傘や小型携帯扇風機などの人気が高まっている。今後1週間ほどは30度近い日が続く見込みで、富山地方気象台は「体はまだ暑さに慣れていないため、しっかりと熱中症対策をしてほしい」と呼びかけている。 富山大和では、涼感グッズが例年より早く売り場に並んだ。「遮光率99・99%」をPRした晴雨兼用傘は、6月1~12日の売り上げが前年同期の1・45倍に。化粧品ブランド「ロクシタン」では、ミントを使ったヘアケア用品が売れ筋だ。中でも洗い流さないヘアトリートメントが人気で、頭皮にスプレーで吹きかけるとひんやりするのが特徴。5日に販売を開始し約1週間で同店として最も売れたという。 寝具コーナーでは、通気性の高いメッシュ素材の敷きパッドなどもそろえる。販売促進課の斉藤哲平課長(42)は「気温が30度を超えるとお客さまが一気に買い求めに来られるので、品ぞろえを充実させている」と説明する。
富山、高岡両市で展開する雑貨店「B&Bハウス」では、今年から小型携帯扇風機のラインアップを拡充した。日傘に取り付けられるものや、冷却プレートが付いたものなどを並べている。この他、首に巻くと涼しさを感じられる「アイスリング」や接触冷感の素材を使ったマスクが人気という。5月の大型連休から涼感グッズが売れ始め、富山市の本郷店の中野純一店長(56)は「今夏は例年よりも暑くなるという予想があったからか早めに準備する人が多い」と話す。 「電気代の値上がりも影響しているのでは」とみるのは、県内で19店舗を構えるドラッグストア「スギ薬局」。同社では顔や体に貼る冷却シートやアイス枕などの売り上げが伸びたという。北陸エリアの広報担当者は「節電対策としての需要も高まっていると思う」と語る。 新潟地方気象台が発表した北陸地方の1カ月予報(6月15日~7月14日)によると、期間の初めは気温がかなり高くなる見込み。平均気温は80%の確率で平年より高くなるという。