「1日は生活保護費の支給日。売春客が増える」そして事件は2日に起きた 姉に対する強盗殺人の罪に問われたホームレスの妹(52) 知人の女に伝えた言葉
■裁判官「6月2日にした理由はありますか」 質問は、犯行日当日にも及んだ。 裁判官 6月2日にした理由はありますか 辻和美被告 ―前日が生活保護費の支給日、売春の客が多いもので次の日にしました 保護費をもらう日だから、その日でないとだめという客がいる 1日は無理という話をしました 裁判官 5月でない理由はありますか 辻和美被告 ―ないです1日は無理という話をして 裁判官 (話を)誰としましたか 辻和美被告 ―岡村被告の方に、1日は保護があるけん客がおる、と 裁判官 岡村被告は関係ないですよね 辻和美被告 ―はい 法廷の空気が一瞬、張り詰めた。犯行に及ぶ日を、ふたりで決めたということなのか。 裁判官 なぜ岡村被告とその話になったのですか 辻和美被告 ―催涙スプレーを買いに連れて行ってもらわないといけないと思っていた その後も、犯行当日の言動について細かな質問が続き、裁判官は、和美被告の2人の子供たちについて尋ねた。 家を出て以来、一度も会っていないという。 裁判官 子供に思うことはありますか 辻和美被告 ―それは色々あります 寂しい思いをさせた、私が借金したことで子供に嫌な思いをさせた 色々な意味でかわいそうなことをしたと思います ■「岡村被告に思うところは?」 和美被告はうつむき、顔をあげた 2日間にわたった被告人質問。法廷で交わされた細部にわたるやりとりの中で、和美被告は何を思ったのだろうか。 裁判官が、和美被告に岡村被告に対する思いを聞いた。 裁判官 事件を通じて岡村被告に思うところはありますか 恨みや疑問か、はたまた感謝や友情か、その言葉を聞き逃すまいと、法廷は一段と静まりかえった。 和美被告は少しの間うつむき、そして顔をあげて答えた。 辻和美被告 ―いいえ、ありません 裁判官 気持ちの変化はありませんか 辻和美被告 ―・・・はい 完全にはつかみきれない、和美被告と岡村被告の関係、そして事件の全体像。ふたりの共謀はあったのかなかったのか。 19日は、検察側の論告と求刑、弁護側からの弁論、そして和美被告の最終陳述が行われる。判決は、8月1日に言い渡される。 RKB毎日放送記者 浅上旺太郎
RKB毎日放送