性被害を正しく伝える映画「それでも、」の支援者募集中
同志社大学4年生の佐藤諒介が監督を務める自主映画「それでも、」が、制作資金を募るためのクラウドファンディングを11月25日までMotionGalleryで行っている。 【画像】自主映画「それでも、」の監督を務める佐藤諒介 本作の主人公は、高校1年生の頃に付き合っていた男から性暴力を受けた真木芳子。その後、いろいろな男性と性交渉を繰り返すようになった彼女は、トラウマや性被害の再演をしているかもしれない自分と、被害以前の性に対して関心が強かった自分との矛盾に苦しむようになる。やがて芳子は結婚し温かい家庭を夢見るが、子宝が恵まれず威圧的になる夫への愛も冷め、家を出ることに。そして見知らぬ女性・吉澤幸とドライブをしている間にセクハラをしてくる男と出会ったことで、芳子はフラッシュバックに苛まれてしまう。同志社大学3年生の谷本紗優奈が芳子を演じる。 佐藤は高校時代に性被害をテーマにした長編映画「生きる」を監督したが、若さからうまく語りきることができなかったことにより、同じテーマで撮り直したいという思いを抱えていたという。クラウドファンディングページには、佐藤の本作にかける思いが掲載されている。 谷本は「芳子は、性被害に遭い、PTSDに苦しみ、何度も死を考えますが、それでも『生きる』ことを選びます。その過程を逃さず丁寧に演じていきたいと思います。芳子という存在を、映画を通して肌で感じてもらえる、そんな作品にしたいです」とコメント。なお「それでも、」ではASKAの「太陽と埃の中で」が主題歌、「月が近づけば少しはましだろう」が劇中歌として使用される。 ■ 谷本紗優奈 コメント 私は今、関西の映画と舞台に出演しながら、演技を勉強していますが、もうすぐ、関西を出て東京に行きます。演技は学べば学ぶほどその魅力が見えてきて、私は女優として「生きる」ことを決めました。 芳子は、性被害に遭い、PTSDに苦しみ、何度も死を考えますが、それでも「生きる」ことを選びます。その過程を逃さず丁寧に演じていきたいと思います。芳子という存在を、映画を通して肌で感じてもらえる、そんな作品にしたいです。