「孝太郎さんって変じゃないですか」共演歴長い44歳女優がバッサリ。夫婦を演じてみて
「もう、変じゃないですか」
――撮影中の面白かったエピソードなどありますか? 江口:エピソードっていうか、もう、変じゃないですか。 小泉:変。変みたいです。江口さんから見て、僕(笑)。 江口:みんなが思っていることなんですよ(笑)。上手く説明できないんですけどね。あとたぶん10分くらい話していれば誰もが気づくと思うんですけどね。面白い方です。 小泉:僕自身は真剣に考えて生きていることが、江口さんからしたら本当に変に映っているという(笑)。 江口:そうなんです。決してふざけているわけではないんですよ、全然。別に笑かそうと思ってやってるわけではないんですよね。
脚本を読んで“生きた心地がしない”気分に
――本作の脚本を最初に読んだときの印象はいかがでしたか? 小泉:僕は呼吸が浅くなるような感じはしましたよね。生きた心地がしないというか、落ち着いて深呼吸もできないようなね。正直、僕はまだ独身だから、夫婦がたとえばあのような形で毎日を過ごさなきゃいけないんだったら、あそこまでして一緒にいる必要ないなとも思う。 あそこまでの我慢をしてね。もっとお互いにとってのいい形っていうのはなかったのかな、とか。結婚する人、結婚した人にしかわからないんだろうなと。そういう夫婦の形を考えたときに息苦しかったですよ。 江口:小説から映画(脚本)にするにあたって、登場人物だったり、エピソードだったりをずいぶんそぎ落として、とてもシンプルになっていたんですよね。そういう脚本だったので、桃子を演じるのは難しいなと思いました。
夫婦役を演じてみて
――実際演じてみて、どうでしたか? 江口:孝太郎さんや義母役の風吹ジュンさん、共演者の方々に助けていただいて、桃子を作っていった感じです。 小泉:夫婦役ですからね。いろいろな愛の形があると思いますが、いろいろな愛が家の中や日常生活の中にあるわけで、それが僕が演じた真守にとっては、本当に苦しく、余計なものなんだろうなと。息苦しい現実でしかなかったんだろうなと思いました。 江口:どんな役も難しさってあるんですが、とてもいい現場で、スタッフさんも共演者のみなさんもそれぞれが自分の仕事と向き合って、一生懸命楽しくやれたので、それはとても良かったですね。