「魂を込めて投げています」と貼り紙のある室内練習場のブルペンで投球練習をする戸郷（カメラ・佐々木　清勝）

　巨人が変幻自在ローテで４年ぶりのリーグ優勝を手にする。阿部慎之助監督（４５）は、両リーグトップの１４勝（２敗）を挙げている菅野智之投手（３４）を、２２日に甲子園で行われる２位・阪神との直接対決で先発させることを明言。「そこでしょ。そこしかないでしょ」と話し、敵地で開幕から１０連勝中の右腕に虎退治を託した。 【選手名鑑】戸郷の今季年俸、プロフィルなど完全データ！ 　今週は当初は２０、２１日の広島戦（マツダ）で中７日で戸郷、中５日で菅野を投入する予定だった。だが、広島が失速したことで、優勝を争う最大のライバルが阪神にかわったことにより、先発ローテの変更を決断。戸郷の登板間隔を通常通りの中６日で１９日のＤｅＮＡ戦（東京Ｄ）に１日前倒しし、２０日は井上、２１日は横川を先発させることを決めた。そして阪神との大一番では、初戦を菅野、２３日の第２戦では、４戦連続クオリティースタート（６回以上自責３以下）中と安定感抜群のグリフィンを中４日で投入する。 　これまでも自在に変化させ、勝負どころをモノにしてきた。指揮官は「勝っている投手を阪神と広島に当てていくのは妥当だよ。やることをやって、というのが一番いいと思う」と話していた通り、１０日からマツダで行われた広島との天王山では、これまでのローテを崩して菅野、グリフィン、戸郷の三本柱を投入。見事に３連勝を達成し、優勝へ大きく前進した。 　勝負の６連戦の初戦となる１８日のＤｅＮＡ戦では、グリフィンが先発。引き分け以上なら優勝マジックが点灯する。「僕はチームが優勝するためにここに来て、ジャイアンツの一員として試合に挑んでいる。とにかく仕事をしようという思いです」と助っ人左腕。リーグの行方を左右する運命の１週間が始まる。（井上　信太郎）