【ラグビー】日本一目指す京産大の土永旭、後輩のライバルにも「色んなものを吸収して」とエール。
シーズン前から価値のある時間を過ごした。 京産大ラグビー部4年の土永旭は、昨季終了後のオフの時期から日本代表の関連活動に参加してきた。ナショナルチームのスタッフが大学生を鍛える、ジャパンタレントスコッドというプロジェクトにもピックアップされた。 エディー・ジョーンズヘッドコーチ率いるいまの日本代表は、『超速ラグビー』を唱える。かねてサイドアタックと左足のキックを持ち味としてきた土永は、そのスタイルに触れて得た感覚で京産大をさらに強くしたい。 「いいテンポで(ボールを)出せればいい感じでゲイン(突破)できる。(代表で得たものを)活かせていけているかなと思います」 同僚に刺激される。 同じポジションの2年生部員である高木城治、村田大和は、今年の20歳以下日本代表に揃って選出された。何よりこの2人は、土永とともに正代表にも注目されていた。 土永が臨んだ2月の「15人制男子トレーニングスコッド」には、高木も追加招集の形で参加。村田は8月、パシフィックネーションズカップ(PNC)に挑む日本代表に選ばれた。 後輩のPNC挑戦の報せを、土永は「ネットで知った」。村田がカナダ遠征に出かけていた8月下旬、心境を整理して述べる。 「ライバルがいい経験をしてくることで、(部内で)いい競争ができ、自分も成長できる。色んなものを吸収して帰ってきて欲しいです」 好敵手との切磋琢磨は、望むところだ。 加盟する関西大学ラグビーAリーグの開幕は9月22日。ここでは4連覇が期待される。さらに当事者が渇望するのは、創部60年目にして初の大学日本一だ。 冬に開かれる全国大学選手権では、前年度まで2季続けて4入りもいまだファイナル行きを果たせていない。 土永は言う。 「最終学年。自分の行動とプレーに責任を持って、自分たちの大学選手権優勝という目標に向かってひとつひとつ丁寧に勝っていく」 卒業後は国内リーグワンでプレーする。「代表でしっかり活躍できるよう、次のステージでもしっかりレギュラーを獲り、試合に出続けること」も目標に掲げる。 (文:向 風見也)