見慣れない国際電話の番号…特殊詐欺かも 固定電話だけでなく携帯電話も、狙いと対策を知る
北米発信が増えている国際電話詐欺
携帯電話にかかってくる、怪しい国際電話は何が目的なのでしょうか。 そして電話がかかってきたとき、私たちはどうすればいいのでしょうか。 名古屋市中区に本社を置く「トビラシステムズ」は、特殊詐欺などの対策サービスを提供する会社です。国際電話詐欺の手口や対策を聞きました。 「国内の番号は法規制もあって、利用者を追いやすい。国際電話だと国の外に出るので、身元を隠しやすい。悪用される番号で多いのは『+1』から始まる北米の番号。アメリカやカナダの番号が多い」(トビラシステムズ 柘植悠孝さん)
「050」のIP電話から国際電話へ
特殊詐欺に利用された番号の推移をみると、これまでは「050」で始まるインターネット回線を利用したIP電話が多くみられたといいます。 しかし去年6月に、この「050」の番号が契約時に本人確認が義務化され、国際電話の使用が増えたという経緯があります。
「架空料金請求詐欺」の手口
国際電話を使った詐欺は大きく分けて、「架空料金請求詐欺」と「ワン切り詐欺」の2種類があるといいます。 「架空料金請求は特殊詐欺の一種。架空の料金が発生していると、その金額を請求するもの」(柘植さん) 企業などを装い、「未納料金がある」などの自動音声などが流れ、料金を支払うように指示されるのが「架空料金請求詐欺」です。 「警察や総務省など官公庁をかたって、かけてくるのが最近増えている」(柘植さん)
「ワン切り詐欺」の狙いは
もう一つの「ワン切り詐欺」とは? 「ワン切りで着信の履歴を残して、折り返させるという手口。海外の番号に折り返させると、海外の通信事業者に料金がちょっと高めで請求される。海外の通信事業者と結託した犯罪グループがいて、そこに通信料の一部がキックバックされ、犯罪グループに金が流れる手口」(柘植さん)
ターゲットは年代問わず、携帯電話にも
電話を使った詐欺は今まで高齢者をターゲットにしたものが多かったのですが、最近は年代を問わず、履歴が残りやすい携帯電話を狙うことが多くなっているといいます。 見知らぬ国際電話がかかってきたとき、我々はどうすればいいのでしょうか。 「通常、国際電話から電話がかかってくることがあまりないと思うので、そういう電話には出ない」(柘植さん)